
菅義偉首相は19日午後、東京都の小池百合子知事と首相公邸で約1時間会談し、新型コロナウイルス感染収束へワクチン接種を加速させることで一致した。東京五輪・パラリンピック成功に向け引き続き連携することも確認。観客受け入れをめぐっても意見交換した。
小池氏は都内の最新の感染状況やワクチン接種の現状を報告。首相は企業などの職域接種の希望が「猛烈な勢いで今集まってきている」と述べた。小池氏は会談後、記者団に「『ゲームチェンジャー』としてのワクチン接種を加速していこうということで意見がまとまった。都としても加速度的に進めていく」と強調した。
小池氏はコロナ対応で国からの一層の財政支援を要請し、「首相から力強い回答を頂いた」と明らかにした。
五輪をめぐっては、政府は21日に東京都、国際オリンピック委員会(IOC)などとの5者会談を開き、観客数上限を1万人と決める方針。小池氏は記者団に「人流も含め、より広い観点で都として何年もかけて準備をしてきたことについても情報を伝えた」と説明。「有観客」に意欲を示す首相との具体的なやりとりは明かさなかった。
政府は東京都などの緊急事態宣言を20日で解除し、21日から「まん延防止等重点措置」に移行させる。政府と東京都は連携し、コロナ感染拡大防止に取り組む方針だ。
JIJI Press