
大会組織委員会は27日、日本国内の聖火リレーにおいて、オリンピックトーチの燃料として初めて水素を使用すると発表した。環境に優しいオリンピックを開催するという東京大会の活動の一環。
組織委員会は大会中のすべての炭素排出を相殺することを目指し、またオリンピックを利用して、日本での環境意識を高める狙いもある。
2020年東京オリンピック組織委員会は、聖火リレーの特定の区間で水素を使用すると述べている。水素は燃やしても二酸化炭素を発生せず、開会式・閉会式の主役となる聖火台の燃料としても使われる。
水素が使用されるのは福島・愛知の両県と東京の一部の区間。他の区間では(プロパン)ガスが使用される。
組織委員会は声明の中で「大会の準備期間中、カーボンニュートラル社会の実現を支援する目的で、2020年東京大会は省エネルギーや再生可能エネルギーの利用を一貫して推進しています」と述べている。
7月24日~8月9日に開催されるオリンピック期間中には、水素燃料電池車も約500台使用される。
オリンピックの環境負荷を減らすための取り組みとしては他にも、再生可能なボール紙でできたベッドの選手村への設置、リサイクルされた家電を利用したオリンピックメダルの製作などがあり、トーチ自体もアルミ廃材から成形されている。
聖火リレーは3月26日に福島から始まり、7月24日の開会式前に全47都道府県をまわる。
ロイター