
ソウル:大規模なパレードを前に北朝鮮の国営メディアは7日、北朝鮮の軍最高幹部が、戦争準備体制を確実にするため軍事演習を拡大・強化していくと発言した、と報じた。
この方針は、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が出席した6日の会議で表明されたもので、先週実施された米韓空軍による合同軍事演習を受けたものである。
北朝鮮国営の朝鮮中央通信によると、同会議の一番の議題は「朝鮮人民軍の軍事作戦・戦闘訓練を絶えず拡大・強化し、戦争への備えを万全にすること」であったという。
民間の衛星写真から、今月の重要な祝日に先立ち、平壌で「大規模なパレードの準備」が進んでいる様子が確認されている中、北朝鮮の朝鮮労働党中央軍事委員会の会議が開催された。
北朝鮮では8日に朝鮮人民軍創建日、16日に「光明星節」の祝日を迎える。後者は北朝鮮体制の建国者である故金日成主席の息子で、金正恩総書記の父親である故金正日総書記の誕生日である。
韓国と米国は、制裁に対抗する兵器実験が1年続いたことを受けて、合同軍事演習を強化する方向に動いており、これを侵略のリハーサルと見なす北朝鮮を激怒させている。
米軍と韓国軍は先週、戦略爆撃機とステルス戦闘機が参加する合同飛行訓練を行ったが、北朝鮮はこのような訓練は「全面対決の火蓋を切る」恐れがあると警告している。
今年初の合同演習は、ロイド・オースティン米国防長官と韓国の国防相が、核武装してますます好戦的になる北朝鮮に対抗するために安全保障協力を強化することで合意した翌日に実施された。
北朝鮮の外相は、米韓による合同演習強化の動きは「極度のレッドライン」を越えていると発言した。
専門家によると、6日に行われた北朝鮮のトップ会議は、韓国と米国が今後行う合同軍事訓練に立ち向かう準備ができていることを際立たせ、加えて、実際の戦争への備えがあることを強調することを目的としていたという。
韓国統一研究院のホン・ミン研究員は、「北朝鮮は軍事作戦・戦闘訓練と戦争準備という名目で、将来の軍事行動の可能性をほのめかしている」と指摘する。
金総書記は最近、戦術核兵器の大量生産や核反撃用の新型ミサイルの開発など、北朝鮮の核兵器を「指数関数的に」増やすように命じている。
また金総書記は、北朝鮮が「米国と韓国の敵意」と位置付けるものに対抗するため、2023年に「軍事力を圧倒的に強化」する必要があるとも発言している。
AFP