
カザン:イランのマフムード・ペゼシュキアン大統領は木曜日、中東紛争への取り組みを怠っているとして、15カ国で構成される国連安全保障理事会を非難した。
ペゼシュキアン氏は、ロシアで開催中のBRICSサミットで新興経済国の指導者たちに対し、「パレスチナのガザ地区とレバノンの都市では、依然として戦火が燃え盛っている」と述べた。
「そして、国際平和と安全の推進役である国際機関、中でも国連安全保障理事会は、この危機の火を消すのに必要な効率性を欠いている」と述べた。
ペゼシュキアン氏は、イスラエルが「他国のレッドラインを侵し、新たな暴力とテロの波を生み出した」と非難した。
ガザ地区での戦争開始以来、イランは国連が中東での紛争終結に非活動的で非効率的であると批判している。
イランはガザ地区とレバノンにおける停戦を実現させるための激しい外交キャンペーンを展開している。
この取り組みは、10月1日にイランが攻撃を行ったことに対するイスラエルの報復の脅威を受けて、紛争が地域全体に拡大するのを防ぐことも目的としている。
テヘランは、9月末にレバノンでイスラエルが空爆を行い、イランの将軍とレバノンのヒズボラ運動の指導者ハッサン・ナスララ師が死亡したことに対する報復として、攻撃を行ったと述べた。
これに対し、イラン外務省報道官のエスマイール・バゲイ氏は、ソーシャルメディア上で国連を批判し、「苛立たしいほど機能不全に陥っている」と述べた。
同報道官は、米国が「占領政権(イスラエル)を無条件で支援している」ため、「その政権が大胆になり、この地域全体に侵略と残虐行為を拡大している」と述べ、国連は「悲しいことにその目的を達成できていない」と投稿した。
米国は、安全保障理事会の5つの常任理事国のうちの1つであり、その決定を阻止する権限を有している。それ以前に、イラン外相のアッバス・アラグチ氏は、ガザ地区とレバノンでの戦争に関して、米国が国連安全保障理事会の妨害をしていると非難した。
同氏は、「米国の妨害による国連安全保障理事会の不作為は、災難である」と述べた。
一方、シリア戦争監視団は、イスラエルによる首都およびホムス州中部への空爆により、兵士1人を含む2人が死亡したと発表した。
シリア人権監視団は、ダマスカスのカフル・スーサ地区への空爆は「軍の燃料貯蔵所の近くの政府庁舎の中庭」を標的としたと発表した。
英国を拠点とする戦争監視団は、「身元不明の1人」が死亡し、3人が負傷したと発表した。
イスラエル軍がヒズボラと戦闘中のレバノンと国境を接するホムス州では、イスラエル軍の攻撃は「クセイル郊外の道路にある政権軍の検問所の近くに停車していたトラックを標的とした」。
この攻撃により兵士1人が死亡、4人が負傷したと、監視団は伝えている。
シリア国営通信社SANAは、イスラエル軍が「ダマスカスのカフル・スーサ地区とホムス近郊の軍事施設2か所を標的とした空爆を行った」と伝えた。
兵士1人が死亡、7人が負傷したと伝えた。
2011年に内戦が勃発して以来、イスラエルはシリアで数百回の空爆を実施しており、主にシリア軍と、ヒズボラを含むイラン支援の武装集団を標的にしている。
AFP