
ニューヨーク: シリア内戦の再燃は、全国的な停戦に合意し、安全保障理事会決議を履行するための「慢性的な集団的失敗の苦い果実」である、と国連事務総長は24日述べた。
アントニオ・グテーレス国連事務総長は、シリアの「主権、統一、独立、領土保全」の回復を求めるとともに、「14年間の紛争を経て、すべての当事者がシリア担当特使であるギール・ペデルセンと真剣に対話し、安保理決議2254に沿った、この危機を解決するための新たな包括的アプローチを描くべき時が来た。今こそ真剣な対話の時だ」と述べた。
2015年に採択された決議2254は、紛争の政治的解決のためのロードマップを概説し、停戦、人道的アクセス、すべての当事者が関与するシリア主導の政治プロセスを求めている。
シリアの平和と安定の達成を目標に、自由で公正な選挙、憲法改革、暫定政府を強調している。
ここ数年膠着状態にあった内戦は、先週、国連安全保障理事会から制裁を受けているハヤト・タハリール・アル・シャムを含む反体制勢力連合軍と、シリア国民軍と呼ばれるトルコの支援を受けた民兵の傘下組織が、政府に対してここ数年で最大の攻撃を開始したことで再燃した。
彼らはシリア最大の都市アレッポ郊外の村々を瞬く間に制圧した。シリア軍がすぐに撤退したため、彼らはほとんど抵抗しなかった。
木曜日には、政府軍が再び撤退した中心都市ハマスに押し寄せた。
反体制派はさらに南下し、バッシャール・アサド大統領の権力中枢である首都ダマスカスに近づいているようだ。
民間人の死傷者、数万人の避難民、民間インフラへの被害、必要不可欠なサービスや人道援助の中断が報告されている。
グテーレス事務総長はトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領と現在の「重大な進展」について話し合った。
グテーレス氏はニューヨークで記者団に対し、エルドアン氏に対し、「すべての」当事者が民間人を保護する義務を負っていること、「緊急に人道的アクセスを必要としているすべての民間人に対し、緊急に人道的アクセスを提供する必要があること、そして流血を終わらせるために国連が促進する政治プロセスに戻る必要があること」を強調したと述べた。
エルドアン氏は国連総長に対し、紛争は新たな局面を迎えており、「冷静に管理されている 」と述べたという。
グテーレス氏は「シリアは文明の交差点だ。分裂が進んでいるのを見るのはつらい」と述べた。
また、難民高等弁務官在任中に、無数のイラク難民に「心と家」を開放したシリア国民の「計り知れない寛大さ」を目の当たりにしたと付け加えた。
「シリアには難民キャンプはなかった。難民はシリアの人々の中で暮らしていた。地域的、そして国際的な安全保障に対する脅威とともに、彼らの苦しみが増していくのを目の当たりにし、心が痛む」と述べた。
グテーレス氏は、「影響力を持つすべての人々が、長く苦しんでいるシリアの人々のために自分の役割を果たすよう」再度求めた。