
エルサレム:何千人ものイスラエル市民が、7月25日、同国全域で首相への抗議デモを展開した。最大の抗議活動はエルサレムのベンヤミン・ネタニヤフ首相公邸前で行われた。
抗議活動はこの数週間継続している。当初、政府は新型コロナウイルスの脅威を食い止めることに成功していたが、その後の対応に不備があったと複数の評論家が指摘したことにより抗議活動の口火が切られた。ネタニヤフに対する汚職容疑により抗議デモはさらに激化した。
「ビビ、辞任せよ」と、ある抗議デモ参加者が掲げるプラカードには書かれていた。別のプラカードには、「誰が見ても裸の王様」とあった。
また、高級リゾート地のカイザリアにあるネタニヤフの別荘前には、7月25日、数百の抗議デモ参加者たちが集結した。
先週、警察はエルサレムで抗議参加者を追い散らすために高圧放水砲を使用した。
拙速と評された5月の経済再開以後、新規感染者数は急増し1日平均2,000人に達している。イスラエルの経済は新型コロナウイルス起因の制約に疲弊し、失業率は20%近くまで急増している。
政府の財政援助がまったく不十分だと抗議デモ参加者たちは述べている。
こうした抗議活動には、今月再開したネタニヤフ首相の汚職裁判が影響している。聴聞は1月に開始される予定である。一連のスキャンダルで、首相には詐欺や背任、収賄の嫌疑が掛けられている。
–AP