
エルサレム: 26日未明、イスラエル占領下にあるヨルダン川西岸地区でイスラエル軍がハマス戦闘員の容疑者逮捕のための奇襲作戦を実行し、銃撃戦の結果パレスチナ人5人が死亡し、イスラエル兵2人が重傷を負った。
今回のヨルダン川西岸地区でのイスラエル軍とパレスチナ過激派グループとの武力衝突は、ここ数週間で最も多くの死者を出すこととなった。ヨルダン川西岸地区では、イスラエルの入植地建設による緊張の高まり、同地区北部での過激派の活動の活発化、多数の犠牲者を出した5月のガザ地区のハマス過激派グループとイスラエルとの衝突の余波などにより、ここ数ヶ月間武力衝突が増加してきている。
イスラエル当局は、ハマスの戦闘員を数週間追跡していたところ、差し迫った脅威に対応するため奇襲作戦に踏み切ったと述べている。
イスラエルのナフタリ・ベネット首相は、ハマスの戦闘員はまさに「リアルタイムで」攻撃を実行しようとしていたと述べ、「イスラエル軍は敵と交戦し、1人の死者も出さずに戻ってきた。期待通りの行動である」と同軍を称賛した。
イスラエル軍の報道官であるアムノン・シェフラー中佐は、容疑者逮捕のための奇襲作戦の実行中にイスラエル軍が発砲し、 少なくとも4人のハマス工作員を殺害し、他数名を夜間の捜索で逮捕されたと発表した。
パレスチナ保健省は、ヨルダン川西岸地区北部の都市ジェニン近郊でパレスチナ人2人が銃で撃たれ死亡し、またエルサレム北部のビドゥで3人が死亡したと発表し、またイスラエル軍は、ジェニン近郊のブルキンでの容疑者の逮捕中に将校と兵士が重傷を負い、治療のために病院に空輸されたと発表している。
ハマスは、5人の死者のうちビドゥで死亡した3人全員を含む4人はイスラム過激派グループのメンバーであることを認めた。パレスチナ当局は、同じく死者に含まれている16歳の少年については、彼が過激派のメンバーであるかどうかは今のところ不明であるとしている。
AFP