
エルサレム:イスラエルの警察長官は14日、シリーン・アブアクラ記者の葬儀における警官隊の行動についての捜査を命じた。警官隊が葬列に突入し棺を担ぐ人たちを殴るなどしたことに対して世界的に批判が高まっていた。
アルジャジーラのアブアクラ記者(51)の葬儀が執り行われた13日、数千人規模の参列者がエルサレムの旧市街に集まった。パレスチナ系アメリカ人である同記者は2日前の11日に占領下にあるヨルダン川西岸地区におけるイスラエル軍などによる急襲作戦中に殺害されていた。
テレビ報道の映像には警棒を持った警官が突進してくるなかで葬列の棺を担ぐパレスチナ国旗を掲げた人々がアブアクラ記者の棺が地面に落ちるのを必死で防ごうとする様子が映されていた。
「イスラエル警察長官が公共治安相と協議し、今回の出来事についての捜査を行うよう指示した」と警察が声明を発表した。
警察は記者の遺族と共に葬儀の計画を取り仕切っていたが「暴動者らが葬儀を妨害し警察に危害を加えようとした」と声明では述べられている。
「暴動者の暴力行為に警察が晒された結果として警察による実力行使が用いられた今回の出来事に関して、軍事作戦時の出来事と同様に、葬儀の際に発生した事象についてイスラエル警察が調査することとなる」と声明には付け加えられている。
「米国は記者の葬列にイスラエル警察が無理に押し入る映像について深く憂慮している」とアントニー・ブリンケン米国国務長官が13日に述べていた。
EU=ヨーロッパ連合はイスラエル警察による「不要な武力行使」であるとして非難している。
AFP