
ナジャ・フーサリ
ベイルート:レバノンのミシェル・アウン大統領は新首相を指名するため、最近選出された議会のメンバーとの拘束力のある協議を6月23日に行う予定である。
ナジーブ・ミカティ臨時首相が最有力候補と目されている。
新首相の指名後、新政府を樹立する必要があるが、このプロセスはしばしば数カ月を要する。
しかし、新政権の任期は10月の大統領任期終了までであり、わずか4カ月である。
未来運動のサアド・ハリーリ党首が政治活動停止を宣言した後、各政党は新政府のトップに指名されるスンニ派の人物を探しはじめた。
レバノンの首相はイスラム教スンニ派であることが通例となっている。
スンニ派の独立系議員アブドゥルラーマン・アルビズリ氏はアラブニュースに対し、新首相の指名はまだ進行中で、「レバノンにとって安心できる方式にたどり着くために」様々なグループ間で話し合いが行われていると述べた。
「我々は厳しい時代を生きており、伝統的な政治勢力はナジーブ・ミカティ臨時首相を再指名する動きがみられる」と彼は語った。
ある政治オブザーバーは、「政治的方程式におけるスンニ派の弱さ」から、今週は政府を形成するための政治的取引が目撃されるかもしれないと述べた。
水曜日に行われた、レバノンの大ムフティー、アブドゥラティフ・ダリアン師とサウジアラビアのワリード・ブハリ駐レバノン大使との会談は、新首相指名プロセスの開始と同時に行われ、特別な意味を持つものとなった。
ブハリ氏は、「レバノンが経験している困難な時期において、特にレバノン人の結束とイスラムの姿勢を強化する上で大ムフティーが重要な役割を担っている」と強調した。
彼は、サウジアラビアは「レバノンが直面している課題に立ち向かうレバノン国民の団結」を期待していると述べ、国民団結を保証し、同国の市民平和を確保するための同ムフティーの努力を賞賛した。
議会ブロックが新首相指名のプロセスをどのように扱うかについては、疑問が残る。これまで野党勢力の間で候補者についての合意はなく、ミカティ氏が最有力候補であるにもかかわらず、再推薦される保証はどこにもない。
イブラヒム・ムネイムネ議員はアラブニュースにこう語った。『変革のための団結(Together Toward Change)』リストの議員たちは、統一ブロックを形成していない。しかし、彼らは統一的なスタンスに到達するために、互いに接触や協議を行なっている。我々は、新しい時代に合ったプログラムを持ち、レバノンにとって最も重要な改革をもたらすことができる非政治的な人物を求めている」
このような資質を持つ首相を望まない人々は、「国を未知の世界へと導くだろう」とムネイムネ氏は述べた。
「彼らは、国を破滅に導く無責任な人々であることを証明している」
同議員は、新政権に期待される最低限のことは、国際通貨基金(IMF)の要求に従って経済改革を導入することだと述べた。
「新大統領の選出が間に合わない可能性もある。したがって、政府の任期は延長されるかもしれない」と彼は述べた。
しかし、ヒズボラやその同盟組織がトップを指名した旧政権は失敗し、同じ側の人間でありながら閣僚の間に不和が生じたことがある。これが「共に救われよう」を標榜していたミカティ政権に起きたことである。
自由愛国運動のゲブラン・バシール党首は最近のインタビューで、バシール氏の党に新政権におけるエネルギー分野を与えることを拒否したミカティ氏を批判している。