
ラバト:モロッコのメディアによると、スペインのカナリア諸島に到達しようとしていた船がスペイン南部沿岸で沈没し、13人のモロッコ人の遺体が回収されたという。
オンラインニュースサービス「ヘスプレス」によると、乗客45人はカナリア諸島の主要都市ラス・パルマスを目指していたが、金曜日(12月30日)にミルレフトの町付近で乗船した「10分後」に、船が岩に衝突して沈没したという。
アラビア語のニュースサイトである「ヘスプレス」は、未成年者を含む24人が水中から救出されたと報じている。また、回収された遺体には女性1人のものも含まれていたという。
乗客のうち8人は依然として行方不明である。
AFP通信は死亡者を確認するためにモロッコ当局に連絡をしたが、すぐに回答を得ることはできなかった。
モロッコの通信社2Mの報道によれば、乗客は膨張式ボートを使用したが、ボートはすぐに「破損し、犠牲者は波の中に放り込まれた」という。
事故を起こした船の運賃は2万から2万5千モロッコ・ディルハム(1900から2400ドル)であったと「ヘスプレス」は報じている。
アフリカの北西部の先端に位置するモロッコは、同国の大西洋岸や地中海岸からヨーロッパを目指す多くの移民(特にサハラ以南からの移民)にとっての通過国となっている。
スペインの人権団体「カミナンド・フロンテラス」(フロントライン・ディフェンダーズ)による最近の報告書によれば、2018年以降、1万1千200人以上(1日平均6人)の移民がスペインに到達しようとして死亡または行方不明となっている。
このうち、モロッコとカナリア諸島を結ぶルートだけで7692人が死亡していると同団体は述べている。
2019年後半以降、地中海のパトロールが強化されたことで、大西洋を通る危険な入国ルートで密かに入国を試みる移民の数が急増している。
スペイン内務省は12月15日、今年に入り、カナリア諸島に到着した1万5742人を含む合計2万7789人の移民が不法にスペイン領へと越境したと述べた。
AFP