ラマッラー、ヨルダン川西岸地区:2日早朝、イスラエル軍がヨルダン川西岸地区のパレスチナ人の村に侵入した際に衝突が発生し、パレスチナ人2人が死亡した。パレスチナ保健当局が発表した。ある武装組織はそのうち1人が構成員だったと主張している。
男性2人が死亡したのは北部の都市ジェニン近郊のカフル·ダン村だ。イスラエル軍は、9月に発生した銃撃戦でイスラエル兵を射殺したパレスチナ人2人の自宅を解体するために1日遅くにこの村に入ったとしている。
パレスチナ保健省によると、死亡したのはサメル·ホウシイエ氏(21)とフアド·アベド氏(25)。ジェニンのイブン·シナ病院のサメル·アティエ院長によると、ホウシイエ氏は胸部を数回銃撃されていた。同院長は当初アベド氏は17歳だとしていたが、後に保健省が25歳と訂正した。
その後、武装組織「アル·アクサ殉教者旅団」はホウシイエ氏が構成員だったと主張した。パレスチナのマフムード·アッバース大統領率いるファタハ党の武装支部である同組織は、以前に撮影されたライフルを持ったホウシイエ氏の写真を公開した。ソーシャルメディアに投稿された動画には、同組織の旗に包まれた同氏の遺体に母親や他の参列者が別れを告げている様子が映っている。
2022年はヨルダン川西岸地区および東エルサレムで殺害された人の数が2006年以降で最も多かった年だった。昨年、イスラエル軍はパレスチナの都市や町で連日のように急襲を実施し、パレスチナ人150人以上を殺害した。イスラエル軍は死亡したパレスチナ人の大半は過激派だとしているが、侵入に抗議して投石した若者や衝突に関与していなかった人々も殺害されている。
イスラエルは1967年の中東戦争の際にヨルダン川西岸地区、東エルサレム、ガザ地区を占領した。パレスチナ人は将来の国家のためにこれらの領土を求めている。
AP