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ブッシュに靴を投げつけたイラク人、後悔はない

自宅で椅子に腰かける、ブッシュ大統領に靴を投げつけたことで有名になったイラク人ジャーナリストのムンタゼール・アル・ザイディ氏。(ロイター通信)
自宅で椅子に腰かける、ブッシュ大統領に靴を投げつけたことで有名になったイラク人ジャーナリストのムンタゼール・アル・ザイディ氏。(ロイター通信)
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16 Mar 2023 03:03:36 GMT9
16 Mar 2023 03:03:36 GMT9

バグダッド:イラク人ジャーナリストのムンタゼール・アル・ザイディ氏は、2003年の米国が主導したイラク侵攻後の腐敗と混乱に怒りを表明するため、記者会見でブッシュ大統領に靴を投げつけたことで有名になった。同氏の怒りはまだ収まっていない。

「20年前に占領軍と一緒に入った者たちが、度重なる失敗や腐敗にもかかわらず、まだ支配している。自分たちがエセ政治家を連れてきたことを、米国はよく分かっている」と、2008年のバグダッドでの記者会見中での行動を振り返りつつ、同氏は述べた。

イラクのヌリ・アル・マリキ首相(当時)の隣に立っていたブッシュ大統領は、部屋の向こうから自分に向かって回転してきた履物を避けるために身をかわした。靴を投げつけることは、アラブ世界では深い侮辱とされている。

「イラク国民からのお別れのキスだ、この犬め!」ザイディ氏は、警備員に外に連れ出される前に叫んだ。

ブッシュ大統領は、サダム・フセイン大統領を打倒する決断を下したことで、中東全域から批判を受けていた。

ブッシュ大統領は当時、この靴投げ事件を軽く受け流し、「政治的な集会に参加して、野次を受けるようなものだ。注目を集めるための手段なんだ」と述べた。

訪問中の国家元首に暴行を加えた罪で6ヶ月間服役したアル・ザイディ氏は、釈放後レバノンに去った。その後、2018年に汚職撲滅を求めてイラク国会議員に立候補するために帰国したが、当選はならなかった。

「四六時中人々の痛みを見ているうちに、苦い気持ちが沸き上がってきます」と同氏は述べた。

同氏は、その後も汚職に反対するキャンペーンを続けており、靴を投げつけたことを後悔したことはないと付け加えた。

「この場面は、ある日、何の変哲もない一個人が、あの傲慢な人間の権力、暴政、武器、メディア、金、権威をものともせず、彼にノーを突きつけ、あなた(ブッシュ)は間違っていたと言うことができたという証拠です」

ロイター通信

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