イドリブ、シリア:ロシアが27日にシリア北西部で実施したアルカイダ関連組織の軍事拠点を標的とした空爆により、少なくとも6人の戦闘員が死亡した。医療関係者と戦争監視団体が伝えた。
北西部イドリブ県ジャバル・アル・ザウィヤで実施されたこの空爆の2日前にも、同県の人の多い野菜市場を標的とした空爆が行われ少なくとも9人が死亡している。
イギリスを拠点とする反体制派の戦争監視団体「シリア人権監視団」によると、27日朝の空爆でアルカイダ関連組織「ハイアト・タハリール・アル・シャーム(HTS)」の戦闘員8人が死亡し、何人かが負傷した。
現地の医療関係者は、空爆により戦闘員6人が死亡し負傷者も出たとしている。
内戦で荒廃したシリアで残っている最後の反体制派拠点であるイドリブ県で空爆が実施された後、伝えられる死傷者数が食い違うことは珍しくない。
ロシアが2015年9月にシリア内戦に介入したことで、戦況はバッシャール・アサド大統領に有利に傾いた。この12年におよぶ内戦は約50万人の死者を出している。
シリア当局もロシア当局も27日の空爆についてコメントを出さなかった。
HTSは、トルコの支援を受ける組織を含む複数の派閥が存在するこの地域において最も有力な組織だ。シリア内戦開始以来、トルコは反体制派の主要な支援国であり、シリア北部に部隊を展開している。
AP