
サーレハ・ファリード
ジェッダ: サウジアラビアで20年近くヨガを教え、トレーニングし、普及させてきたサウジ・ヨガ委員会の新会長は、今こそヨガを新たなレベルに引き上げる時だと約束した。
サウジアラビア初の公認ヨガインストラクターであるノフ・アル・マルワーイ氏はアラブニュースに対し、「私たちは、ヨガを普及させ、社会にヨガへの参加を促す戦略的プランに取り組んでいます」と語った。
「ヨガはさまざまな年齢層の人々に適しているので、健康と幸福のためのヨガについてさらに学びたいと思っています」
ここ数年、サウジアラビアではヨガへの支持が非常に高まっており、ヨガの実践者と弟子の両方が社会でしっかりとした地位を築いている。アル・マルワーイ氏はこの流れに乗りたいと考えている。
「私たちは真の変化の時代に生きています。生産的で誇り高いサウジアラビア女性でありたいと、今までになく感じていますし、社会に貢献できるのを楽しみにしています。そして、自分の国で生じている変化に積極的に参加したいと思っています。様々な分野で活躍する他の多くの女性たちも、同じような意欲と希望を感じているはずです」
誤解されているが、ヨガはポーズ、呼吸法、瞑想あるいはリラクゼーションを組み合わせた、心身の訓練だ。
アル・マルワーイ氏は1998年、18歳のときに、体の組織や器官を攻撃する自己免疫疾患であるループスに対処するため、ヨガを始めた。この炎症は、関節、皮膚、血液細胞、その他の器官に影響を与えことがある。
「ヨガのおかげで、より健康的で活動的な生活を送ることができたので、人々に知ってもらい、ライフスタイルとしてヨガを活用してもらいたいと思ったのです」
アル・マルワーイ氏は2018年、サウジアラビアでヨガがスポーツとして受け入れられるように努力したとして、インドのラム・ナート・コビンド大統領からパドマ・シュリー勲章を授与された。
アル・マルワーイ氏はループスから回復しただけでなく、学校に戻り、臨床心理学の学位を取得した。卒業後は、20年の経験を持つ中東で最も優れたヨガの専門家の一人としての地位を確立した。
2004年にヨガの指導を始め、成功を収めていった。2012年までには、世界中のさまざまな地域から来た300人以上のヨガ指導者を訓練し、3,000人にヨガを教えた。
オーストラリアとインドでの経験を経て、彼女はヨガ指導者の尊称である「ヨガチャリア」の役割を担い、サウジアラビア・ヨガスクールを設立し、後にアラブ・ヨガ財団と改名した。
アル・マルワーイ氏は2018年、サウジアラビアでヨガがスポーツとして受け入れられるように努力したとして、インドのラム・ナート・コビンド大統領からパドマ・シュリー勲章を授与された。授賞式はニューデリーの大統領官邸で行われた。
アル・マルワーイ氏によると、サウジアラビア・ヨガ委員会は、サウジアラビア・オリンピック委員会の他の26の連盟、委員会、リーグの協力により、5月16日に設立された。同委員会は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子殿下によるサウジビジョン2030を受け、同国が心身の健康を重視したことで設立された。
「これは心身の健康に対する脅威を防ぎます。新型コロナ感染症の流行時に、さまざまなスポーツの取り組みがバーチャルで行われ、サウジアラビアの連盟はそれらを支援しました。スポーツ省は、あの困難な時期に、健康と福祉を強調しました」
ヨガはサウジアラビアでずっと人気があったが、需要の高まりにより、保健・スポーツ関連当局に認められるようになった。
「2017年2月にリーマ・ビント・バンダル王女に会い、ヨガへの認知について話したところ、良いアイデアだと言ってくださいました」とアル・マルワーイ氏は語る。「王女はすぐに私をスポーツ省の専門家チームに引き合わせ、規制や基準の策定に取り組めるようにしてくださいました。その後、ヨガは商務省のスポーツ活動のひとつに数えられるようになりました」
サウジ・ヨガ委員会は、組織的な活動やイベントによりヨガの認知度を高め続けている、とアル・マルワーイ氏は言う。
「リーダーシップ研究所では、ヨガの基準や、インドのアーユルヴェーダ、ヨガ、ナチュロパシー、ウナニ、シッダ、ソワリグパ、ホメオパシーの各省との覚書の締結に取り組んでいます」
「サウジアラビアの主催で11月に開催される、アジア競技大会のセカンドエディション・イベントにも参加します」
アル・マルワーイ氏は、サウジアラビア人の健康志向はますます高まっており、その結果、国中でより幅広いヨガセンターへの需要が高まっていると断言する。これに伴い、ヨガはサウジアラビア、特に女性の間で、最も人気の高い身体活動のひとつとなっており、人々が自ら参加し、実践し、体験して、この古代のテクニックが、心、身体、魂を向上させるのを実感できる、共同の中心地を作り出した。