
リヤド:サウジアラビアの外相であるファイサル・ビン・ファルハーン王子は16日、発展、繁栄、安定を実現するために共同的・統合的アプローチで取り組むことへの同国の信念を強調した。
キューバの首都ハバナで開催されたG77プラス中国の首脳会合において、サルマン国王の代理でサウジアラビアのスピーチを行ったファイサル王子は、サウジ指導部からの挨拶と、この年次会合の成功を願う言葉を伝えた。
また、サウジが開発の問題に大きな関心を寄せており、サウジ開発基金を通して85ヶ国以上で700件以上の開発プロジェクトに資金を提供してきたことを指摘した。その総額は180億ドルを超えており、社会インフラ、運輸、農業などの部門を対象にしているという。
#Havana | Foreign Minister HH Prince @FaisalbinFarhan: The Saudi Fund for Development has contributed more than $18 billion financing 700 development projects in 85 countries. pic.twitter.com/qNt2WR9vVB
— Foreign Ministry 🇸🇦 (@KSAmofaEN) September 16, 2023
さらに、サルマン国王人道援助救援センター(KSrelief)が2015年の設立以来提供してきた人道援助は総額60億ドルを超えており、91ヶ国が恩恵を受けたと述べた。
ファイサル王子は、クリーンエネルギーへの公平かつ包括的な移行を促進するクリーンエネルギー技術への投資の重要性を強調した。サウジアラビアは、二酸化炭素排出量削減に貢献する循環型炭素経済の枠組みの中で取り組んでいる。
また、世界の気候目標を達成するためには、特にクリーン・エネルギー技術を推進し排出量実質ゼロ目標を実現するためのイノベーションや研究開発における、国際的協力の強化が必要不可欠な要因であることを指摘した。
さらに、サウジは持続可能性を成長と進歩の推進力と見ており、経済的・社会的・環境的側面を開発イニシアティブへと統合するべく努めていると述べた。
「サウジアラビアは、持続可能な開発目標を達成するうえで(各国が)直面する課題を世界と共有している。それには環境に関する課題が含まれる」
#Havana | Foreign Minister HH Prince @FaisalbinFarhan: The Humanitarian Aid provided by King Salman Humanitarian Aid and Relief Center, since its establishment in 2015, has exceeded $6 billion distributed to 91 countries. pic.twitter.com/sZSQjGZR7f
— Foreign Ministry 🇸🇦 (@KSAmofaEN) September 16, 2023
「サウジアラビアは、中東グリーン・イニシアティブやサウジ・グリーン・イニシアティブを含むいくつかのイニシアティブを通してこの方向に向け取り組んでいる。これらは気候変動に対処するための世界的な目標の達成に貢献するものだ」
そのようなイニシアティブには、サウジが最近発表した「世界的な水組織の設立」も含まれる。「この組織は、水をめぐる課題に包括的に対処するために、水資源の持続可能性を確保することで全ての人が水資源にアクセスできる機会を高めるための各国・各機関の取り組みを発展させ統合することを目的としている」
「サウジアラビアは、国連砂漠化対処条約(UNCCD)の枠組みの中であらゆる努力を行うとともに、ビジョン2030の中で土地・天然資源の保護と土地劣化・砂漠化の原因の回避に取り組んでいる」
ファイサル王子は、サウジは来年にUNCCD加盟国を首都リヤドに迎えることを楽しみにしていると述べた。
#Havana | Foreign Minister HH Prince @FaisalbinFarhan: The Kingdom looks forward to hosting member states for the Conference of the Parties (COP) to the United Nations Convention to Combat Desertification (@UNCCD), in Riyadh next year. pic.twitter.com/3bAtA2Q4JK
— Foreign Ministry 🇸🇦 (@KSAmofaEN) September 16, 2023
サウジアラビアは、各国間のデジタルギャップの橋渡しを目的とするデジタル協力機構(DCO)における自国の役割の強化にも意欲的であり、デジタル・情報技術に大きな関心を寄せている。これらの技術は社会において不可欠なツールとなっており、先進的なデジタル部門の構築はビジョン2030の主要な焦点である。
今回の首脳会合に出席したサウジアラビアの代表団には、アブドルアジーズ・アル・ワセル在ニューヨーク国連常駐代表、ファイサル・アル・ハルビ駐キューバ大使、アブドルラフマン・アル・ダオウド外務事務局長らが参加した。
77ヶ国グループ(G77)は途上国で構成する国連内で最大の政府間機関であり、あらゆる主要な国際的経済問題について集合的な経済的利益を統合・促進し国連組織内での共同的な交渉能力を向上させるための、また開発のための南南協力を促進するための手段を南側諸国に提供している。
1964年に設立されたG77の加盟国は134ヶ国に増加しているが、歴史的な意義から当初の名称が維持されている。
今年1月、持ち回りの議長国をキューバが引き継いだ。今年の議題は、気候変動対策、グローバルな経済システム、ロシア・ウクライナ戦争などを扱った。