
東京: 日本のある町が、郊外でますます危険な存在となっている厄介者の熊を追い払うための取り組みの一環として、オオカミ型ロボットを配備した。
北海道北部にある滝川市は9月、近隣地域をうろつく熊の姿が目撃されたことを受け、2体のロボットを購入して設置した。同市職員によれば、それ以降、熊との遭遇はないという。
熊の目撃件数は5年ぶりの多さとなっており、そのほとんどが西日本と北日本の農村地域で報告されていると、公共放送局NHKは報じた。2020年は熊に襲われた事件がこれまでに数十件あり、そのうち2名が死亡している。このことに促された政府は先月、熊がもたらしている脅威に対処するため、緊急会議を開催した。
「モンスターウルフ」と呼ばれるこのロボットは、毛むくじゃらの体に4本の足、金色のたてがみ、獰猛そうに光る赤い目で構成されている。搭載された動作感知装置が作動すると、頭を動かして光を点滅させ、オオカミの遠吠えから機械的な雑音まで、60種類のさまざまな音を発する。
機械メーカーの太田精機は2018年以来、このロボットを約70体販売した。
同国の中央および北部の地域ではかつて本物のニホンオオカミがうろついていたが、1世紀以上前に狩りによって絶滅した。
滝川市の職員は、熊が11月下旬の冬眠を前に食べ物を探すため、より活動的で危険になっていると述べた。地元のメディアによれば、今年は野生のどんぐりや木の実の数が少ないことが原因で、この動物が栄養のある食べ物を求め、危険を犯して町の近くまで来ているという。
ロイター