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東京2020サッカー競技第2節の対戦から我々が学んだ5つのこと

ドイツに敗れた後、サッカーサウジ代表チームのサレム・アル・ダウサリ選手(左)とサミ・アル・ナジェイ選手が互いに慰め合う(右)。(ツイッター:@saudiolympic)
ドイツに敗れた後、サッカーサウジ代表チームのサレム・アル・ダウサリ選手(左)とサミ・アル・ナジェイ選手が互いに慰め合う(右)。(ツイッター:@saudiolympic)
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27 Jul 2021 03:07:16 GMT9
27 Jul 2021 03:07:16 GMT9
  • 2敗はしたが、サウジが五輪に別れを告げる一方で、エジプトにはまだ成功の可能性が残っている

東京:五輪に出場するアラブの2チームにとって重要な日であった25日、2敗を喫することにはなってしまったが、決定的な負けといえるのは1つだけであった。

エジプトは、初日のスペイン戦で無得点の引き分けに終わったのに続き、アルゼンチンに1対0で敗れた。サウジはさらに残念なことに、10人となったドイツチームに3対2で敗れた。これはつまり、若きグリーンファルコンズ(サウジチームの愛称)が正式にベスト8への出場を逃したことを意味する。だが、エジプトはまだ踏みとどまっている。

ここで、最新の対戦から我々が学んだ5つのことを挙げていこう。

1.一番残念なのはサウジの敗戦だが、それでも喜ぶべきことはたくさんある

サッカーサウジ代表チームは、これまでに五輪で7試合を経験しており、その7試合すべてが優秀とは程遠い結果であったことを考えれば、五輪の常連チームに勝ちを挑もうとするサウジの試みは、やる前からその歴史が物語っていた。結果、歴史は8試合中で8試合続いている。

今回は間違いなく、それらの中でも最も悲痛な敗北となった。1984年に西ドイツに6得点を許して負けた試合よりもだ。なぜなら、これはサウジにとって勝てる可能性のあった試合で、おそらく勝つべきであったし、確実に負けてはならない試合だったからだ。

ポゼッションは56%、シュート数は14本と、喜ぶべき点はたくさんあった。痛快な攻めのプレーもいくつかあり、50分にサミ・アル・ナジェイ選手が決めた2点目は、巧みなパスワークから生まれたもので、今大会これまでに、これを上回るゴールはあまりないだろう。

ドイツチームは、3得点できたことに心からほっとしているだろう。なぜなら、無得点になる可能性も多分にあったからだ。この試合は、対等なチーム同士の対戦であった。

2.レッドカードが転機となった

後半の中盤、サウジアラビアは何とか同点に追いついて優位に立っており、ストライカーのアル・ヒラル選手がゴールに向かって走り出そうとしたときにアモス・ピーパー選手がアブドゥラー・アル・ハムダン選手を転倒させてしまったため、人数1人分のアドバンテージを得ることとなった

もしもこの時点で、2連敗して1試合を残したまま敗退するのはどちらのチームかという賭けをしたならば、帰国するのはドイツチームだと言っていたことだろう。少なくとも、サアド・アル・シェリ監督率いるサウジチームに1点は確実に入るだろうと思われた。

しかし、その後10分ほど、サウジアラビアの若い選手たちの一部はスイッチが切れたかのように見えた。サウジチームのディフェンスの背後に突然、驚くほど広い空間が出現してしまったのだ。この短い時間にドイツは、3得点か4得点入れることもできただろう。結果的には1点しか取れなかったが、しかしその1点で十分であった。

3.守備と精神力が課題だが、修正は可能

大会前、サウジアラビアは攻撃力が弱く、必要なゴールを決めるのに苦労するのではないかと懸念されていた。

しかし実際には、最初の2試合で3得点し、もっと獲得していた可能性も多分にあった。だが、守備がもう少し盤石であれば、サウジは今よりはるかに良い位置にいたことだろう。

優れた個人技であったコートジボワールに入れられた2点目のゴールを除けば、それ以外に許した4得点はやや甘かった。

それが、日曜日の試合の後半に結果として現れた。ドイツは10人に減ったとはいえ、まだ15分を残してのセットプレーが脅威であることは明白だったのだが、大型ディフェンダーのフェリックス・ウドゥオカイ選手が、ゴールエリアの端でマークされないままとなってしまった。

ファルコンズは、国際試合の経験豊富なドイツとコートジボワールを終始追い込んでいたが、おそらく自分たちが結果を出せるとは信じていなかったのだ。もう少し自信を持てば、もっと行けるはずだ。

4.サウジチームは前向きな気持ちを重視し、ブラジル戦に集中すること

結果は残念であり、本来の力を出し切れなかったが、この試合でサウジアラビアが、ドイツのプロリーグであるブンデスリーガの選手たちから成るチームと互角以上に戦ったのは間違いない。もしも守備がもう少し盤石で、集中力がもう少し維持できていれば、勝ち点3を獲得していた可能性も大いにあった。

これを忘れてはならず、戒めにすべきだ。選手たちはこれを経験として落とし込み、そこから学んで改善していかなければならない。それができれば、これら五輪での試合は、やがてサウジアラビアのサッカーの発展における大きな節目となり、ファンたちは五輪の最初の2試合とは異なり、最高のチームと戦うために必要なものを備えたチームとして誇りとともに振り返ることになるだろう。ブラジル戦でそれを続行する必要があり、良い結果を出せば大きな意味を持つことになる。

5.エジプトはまだ追っている

開幕戦で優勝候補のスペインに得点を許さなかったエジプトだが、アルゼンチン戦では相手を再び無得点に抑えておくことは敵わず、そして攻撃でも、初戦よりもはるかに果敢に攻めていたにも関わらず、今大会初のゴールを決めることはまだできていない。しかし、重要なのは常に最終戦であり、対戦相手はオーストラリアだ。

もしもアルゼンチンがスペインに勝てなかった場合、エジプトは、1勝すればベスト8に進出することができ、そうなれば、得失点差や得点数がものをいうことになる。

大会前には、エジプトが勝ち点3を獲得するには、その可能性が最も高い対戦相手はオーストラリアであると考えられていた。それは今でもその通りなのだが、オリルーズ(オーストラリア代表チームの愛称)は、これまでのところ良い戦いぶりを見せている。特に、開幕戦でアルゼンチンを1対0で破った試合は印象的だった。

しかし、エジプトも同じくしっかりとした統制が取れている。両チームともチャンスを狙っているだろうが、やはり結果はエジプト次第だ。

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