
ジョン・ドウールデン
バスラ:1月19日、イラクがオマーンを3-2で破り、1988年以来初めてガルフカップ優勝を果たした。しかし、試合開始前の群衆事故により、少なくとも一人のサポーターが死亡した。
試合を観戦しようと、スタジアムには60,000人以上が詰めかけたが、スタジアム内に殺到したファンにより、他にも数十名が負傷した。
前半にはイブラーヒーム・バイェッシュが開催国イラクに先制点をもたらし、試合開始から90分が経っても試合は動かなかった。しかし試合終了まで8分の時点で試合が動いた。
ジャミール・アル・ヤハマディのPKは、イラクのGKジャラル・ハッサンにより阻まれ、オマーンはチャンスを逃したかのように思えた。しかし、後半アディショナルタイム8分、再度のPKをサラー・アルヤハヤエイが 沈め、延長戦へともつれ込んだ。
116分にはアムジャド・アトワンがPKを決めイラクがリードしたものの、オマル・アルマルキがヘディングでゴールし、オマーンが追いついた。
しかしイラクは122分、マナフ・ユーニスが試合を決めるゴールを叩き込んだ。
イラクはヘスス・カサス監督が指揮を執った。監督の最終的な目標は2007年のAFCアジアカップのイラクのプレーに、スペインのスタイルを少しもたらすことだ。決勝戦でそのようなプレーが目立った訳ではないかもしれないが、監督がイラクにスペイン流のワクワクするプレーを持ち込んでも誰も気にしないだろう。
試合開始すぐに、アルヤハヤエイの素晴らしい個人技からオマーンが先制点を奪えそうなチャンスがあった。アル・シーブの中心選手アルヤハヤエイはハーフウェーライン上でボールを受けると、3人のディフェンダーをかわしながら左から切り込み、カーブをかけたシュートを放ったが、ハッサンの素晴らしいセーブによりゴールには至らなかった。
開催国イラクは前半の半ばに先制点を奪った。右サイドからのスローインをオマーンがクリアに失敗し、今大会で素晴らしい活躍をしたバイェッシュがペナルティエリア外の右側でボールを拾うと、逆サイドへ低い弾道のシュートを放った。ボールはイブラヒム・アルムハイニが伸ばした手には届かず、バイェッシュにとって今大会3点目のゴールとなった。
試合は再開し、オマーンの積極的な攻めから、アルヤハヤエイのドリブルがドゥルガーム・イスマーイールとモハメド・アリに挟まれ同点のチャンスが生まれたが、アル・ヤーマディが放ったシュートはハッサンが防いだ。
イラク側サポーターによるセレブレーションが止まったのは、オマーンが2度目のPKを奪い、アルヤハヤエイが決めて延長戦にもつれ込んだときだ。
そして試合開始から115分、ハサン・アブドゥルカリームがエリア内で倒され、アトワンがそのPKを沈めてイラクが2-1でリードしたが、アルマルキが同点弾を決めた。
ユーニスが決勝点を122分に奪った。ポッシブルオフサイドの判定を待つ間、イラクは固唾を飲んだが 、ゴールは成立し、盛り上がりは最高潮に達した。