
モスクワ:イスラエル軍戦闘機がシリアのアレッポ県を狙った攻撃でミサイルを8発発射し、シリア軍防空部隊はそのうちの7発を撃墜した。ロシア軍が発表した。
ロシア軍のシリア和解センターの所長であるヴァディム・クリット少将は、19日の空襲でイスラエルのF-16戦闘機4機がアレッポ南東部にある施設を標的にしたと発表した。
クリット氏によると、シリア軍防空部隊が、ロシアが供給した防空システム「パンツィーリS」と「ブークM2」を使って、イスラエルの戦闘機が発射した8発のミサイルのうち7発を撃墜した。
1発のミサイルがサフィラにある科学研究施設の建物に損傷を与えた、と同氏は述べた。シリア軍当局者は以前、国営シリア・アラブ通信(SANA)が伝えた発言の中で、イスラエルが19日夜にアレッポ県で空爆を行ったと述べている。
夜の12時の少し前に行われた攻撃では、シリアの防空手段がほとんどのミサイルを撃墜した、と同氏は述べた。
英国に拠点を置くシリア人権監視団は、シリア国内の活動家から情報を得て戦争を監視している。シリア人権監視団は、今回のイスラエルの攻撃は、アレッポのサフィラ地域で活動している、イランが支援する民兵が所有する兵器庫を狙ったものだとしている。
シリア人権監視団によると、今回の攻撃の後に大きな爆発音がした。その兵器庫はシリア軍の駐屯地内にあった。
イスラエルはここ数年、シリアにあるイランと関係のある軍事目標を数百回攻撃してきたが、そのような作戦を認めたり議論したりすることはほとんどない。
イスラエルは、自国の北の国境にあるイランの塹壕陣地を警戒しており、イランと関連のある施設やヒズボラに武器を運ぶ車両隊を繰り返し攻撃している。
ロシアは2015年からシリアで軍事作戦を展開している。ロシアは、バッシャール・アサド大統領の政権が、破滅的な内戦の後、国の大部分に対する支配を復活させるのを支援している。
ロシア政府はシリアの軍備の近代化や人材の訓練の支援も行っている。
AP