
アラブニュース
バグダッド:イラク保健省によると、2022年7月30日土曜日、バクダッド中心部のグリーン・ゾーンで、デモ隊と治安部隊が衝突。少なくとも60名のデモ隊が負傷した。
今週2度目となるデモ隊の国会議事堂への乱入に対し、治安部隊がデモ隊を解散させようと、催涙ガスや放水砲、ゴム弾などを使用したと、地元メディアが報じた。
今週2度目となる、国会議事堂を占拠するデモ隊(AFP)
イラク通信社(INA)が報じたところによると、2022年7月30日土曜日、ムハンマド・スダニの新首相候補の擁立に抗議するため、実力者サドル師の支持者らがタハリール広場に集まった。
INAによると、デモ隊は厳格な警備下にあるグリーン・ゾーンを囲む壁を突破したという。首都バグダッドにあるグリーン・ゾーンは厳重に警備されており、様々な政府施設や各国大使館が集まっている。
ムスタファ・アル・カディミ首相は、治安部隊に対してデモ隊の保護を促し、デモ隊には暴力を使わないよう呼びかけ、衝突は状況を悪化させるだけだと付け加えたと、INAが報じた。
カディミ首相は声明で「政治的対立のエスカレーションは、緊張を高め、公共の利益にならない。治安部隊は公的機関を守る義務があり、秩序を維持するため、あらゆる法的手段を講じる必要がある」とした。
INAによると、カディミ首相がデモ隊に「直ちに撤退」するよう何度も求めているにも関わらず、バグダッドでのデモは水曜日以来、続いている。
選挙の停滞は、数ヶ月に及ぶ政治的行き詰まりに苦しむ同国の、経済的苦境を深刻化させている。