
アラブニュース
ドバイ:サウジアラビアが1,200億サウジリヤル相当の経済措置を発表した。新型コロナウイルスによる自国経済活動(民間部分を含む)への影響緩和に向けた一連の緊急対策実施措置である。
「政府は、新型コロナウイルスの世界的なパンデミック危機による前例のない影響や結果に対処すべく躊躇することなく動いており、市民や住民の安全を確保するとともに、財政、金銭、経済面への影響に対処するため、緊急措置を講じている」とムハンマド・ビン・アブドラ・アル・ジャドアーン財務相兼暫定経済・計画相は声明で述べた。
これらの一連の措置は、民間部門、特に中小企業やウイルスの影響を最も受ける経済活動を特に支援するものである。
「政府は、予防的かつ強硬な措置を講じ、王国の市民や住民を保護するとともに、財源が直ちに利用できるようにした。これにより、直接的な予防措置のすべてが確実にウイルスの感染拡大を抑え、このパンデミック危機の影響に対処できるようになるほか、政府の施設や機関が保護され、業務の継続性が確保されることになる」とアル・ジャドアーン財務相は述べた。
これらの措置の景気刺激策は700億リヤル以上に達する。この予算は一部の国税の免除や支払期限延長から成り、これにより民間部門は流動性が得られ、経済活動をなんとか続けていくことが可能になる、とアル・ジャドアーン氏は付け加えた。
さらに、サウジアラビア通貨当局が、銀行部門や金融機関、中小企業の支援に向けた500億リヤルの総合対策を発表した。
これらの措置には次の事項が含まれる。滞在許可証(イカーマ)の期限が切れた人に対する外国人労働者対象人頭税を今から2020年6月30日まで免除する。イカーマを3か月間無料で延長する。出入国禁止期間中に使用されなかった発行済み就労ビザの取得費用を(パスポートにスタンプが押されていた場合でも)雇用者が払い戻しできるようにするか、就労ビザを3か月間無料で延長する。出入国禁止期間中に使用されなかった出国ビザや再入国ビザを雇用者が3か月間無料で延長できるようにする。
さらに、この発表により、事業主は付加価値税や物品税、所得税の支払い、そしてザカート税申告書の提出およびそれに基づく税金の支払いを3か月間延期することができるようになる。
またこの決定により、2019会計年度の期間はザカート証明書が無制限で付与され、前払いの条件なしに税務当局への分割払い要求が受け入れられることになる。
さらに、サウジアラビア税務当局によるサービス停止手続きと金銭の差し押さえの実施は延期され、最も影響を受ける活動の延期期間を必要に応じて延長できるよう、必要な基準が設定される。
サウジ政府はまた、今後3ヶ月間、銀行保証の提出を担保として輸入関税の徴収を30日間延期する。このほか、最も影響を受ける活動の延期期間を必要に応じて延長できるよう、必要な基準が設定される。
同様に、民間部門に対する政府サービス手数料および地方自治体料の手数料の一部に対する支払いが3か月間延期されるほか、最も影響を受ける活動の延期期間を必要に応じて延長できるよう、必要な基準が設定される。
アル・ジャドアーン財務相はさらに、「企業の持続可能性プログラム」の下で、貸付およびその他の形態の融資の承認、ならびに各種手数料の支払いおよびローン返済の免除の承認の権限を2020年末まで与えられた。