
ローマ:1日にフランシスコ教皇は、12月初旬に気候変動についての会議COP28のためにドバイを訪問すると述べた。気候変動は、環境への配慮を強調する教皇職任期中にわたって教皇が深い懸念を抱いてきた世界的課題だ。
フランシスコ教皇はイタリアのテレビネットワークRAIの45分間にわたるインタビューの中で訪問について発表した。「(12月の)1日に出発して3日までいることになると考えています」と、教皇は述べた。「私は3日間滞在するでしょう」
教皇は、会議への出席予定などの訪問計画の詳細を明かさなかった。おそらく、同氏は各国代表と話すことを望んでいると考えられる。その主な理由は、2013年の教皇就任以来、同氏は環境被害の深刻さ、特に貧しい人々にとっての深刻さに対する関心を高めるために、気を配ってきたからだ。
訪問は同氏の87歳の誕生日の約2週間前になる。ほんの数か月前にヘルニア治療と腸の瘢痕除去のための腹部手術を受けるなど、体の不調があり、健康状態について質問されたフランシスコ教皇は、いつもどおりのセリフで冗談めかして返答した。「まだ生きている、そうですよね」
同氏は教皇になってから経験した2度の腹部手術について語った。慢性的に痛めていた膝が良くなったと語る際に、フランシスコ教皇は陽気な口調になった。教皇は公式行事で長い距離を移動するために車いすを使っており、歩く際の足取りはおぼつかない。
ドバイにおける国際的な気候変動会議COP28は、11月30日から12月12日まで開催される。
フランシスコ教皇は、環境のための緊急対策の必要性を、自らの教皇職における特徴的な優先事項としており、2015年に地球の破壊された自然資源に関する画期的な回勅を書いている。
気候変動の進行を止めるための各国の滞りがちな取り組みへの教皇の不満を示したのが、先月、教皇が世界の指導者らに、手遅れになる前に気候変動を減速させるため、拘束力のある目標に向けて注力するよう叱咤激励した件だ。
インタビューにおいて、気候に関する目標における停滞について問われたフランシスコ教皇はこう応じた。「勇気が必要です」
「我々はまだ、『少しの責任感』を示すことでそれを止められる」。そしてこう述べた。「我々は醜かった、被造物への配慮という点で醜い」
2015年の回勅への明らかに厳しいアップデートとして、フランシスコ教皇は、どんどん温暖化する神の被造物は急速に「引き返せないポイント」に近付きつつあると警告した。また、既に進行中の人々と地球に対する「取り返しのつかない」害についての警告を強めるとともに、世界の貧しく最もか弱い人々が最も高い代償を払っていることを改めて嘆いた。
ドバイでの会議は、気候変動の影響と、その対処のため各国政府が約束した、温室効果ガス産出活動への関与の制限などの対策について話し合う一連のCOP の会合の最新のもの。COPの略称で知られる締結国会議(Conference of the Parties)の第1回は1995年にベルリンで開催され、それ以来さまざまな都市、いろいろな大陸で開催されてきた。
AP