
サイード・アル・バタティ
ムカッラー:イエメン政府高官と人権団体は、イランが支援するフーシ派に誘拐され拘留されているジャーナリスト4人への虐待をやめ、生命の危険がある病気を治療するため病院に緊急搬送するよう要請した。
フーシ派は拘留中のジャーナリストを心身両面で虐待し、必要な医薬品を与えず独房に監禁しているとイエメン政府は語る。
トーフィク・アル=マンスーリ、アクラム・アル=ワリディー、アブドゥル・カレク・オマラン、ハリス・ハミッド各氏を含む9人のジャーナリストは、フーシ派によりサナアのホテルから2015年に誘拐された。
5人のジャーナリストは、2020年にイエメンの民兵組織フーシ派とその対抗組織による最大規模の捕虜交換が成功し、フーシ派の拘留所から解放された。
フーシ派は拘留中のジャーナリストを虐待し、その後で裁判に掛け、アラブ連合勢力に対する「諜報活動」の罪で死刑を宣告した。
ジャーナリストはフーシ派の虐待により深刻な健康障害に陥っており、フーシ派が病院に連れて行くか拘置所内で医薬品を提供しなければ死の危険があると、イエメン高官とジャーナリストの家族は語った。
イエメン情報相のムアンマル・アル・エリアニは、ジャーナリストの健康障害を悪化させたとしてフーシ派を非難し、解放に向けフーシ派に圧力を掛けるよう国際社会に行動を呼びかけた。
「7年間にわたり失踪中で、健康が悪化し虐待と基本的生活必需品の不足から慢性疾患に陥ったジャーナリストトーフィク・アル・マンスーリ氏ら、ジャーナリストの安否は全面的にイランのフーシ派民兵テロ組織に責任がある」と、イエメンのアル・エリアニ大臣はツイッターで語り、フーシ派が誘拐されたジャーナリストをイエメン政府との交渉で譲歩を引き出す取引材料に使っていることを非難した。
「国際社会と国連および米国の特命使節は法令を順守して、ジャーナリストのアル・マンスーリ氏に緊急医療を提供し、ジャーナリスト全員を即時無条件で解放し、彼らを政治的取引材料として使うのをやめるよう、フーシ派民兵組織に圧力を掛けることを要請する。」
国際人権団体は、ジャーナリスト4人の悪化する健康状態と、彼らを手厚く治療し解放する呼びかけへのフーシの無関心に憂慮を表明した。
ジュネーブに本拠を置く「権利と自由のためのSAM組織」は、国連と国際慈善団体、人権団体に対し、主に深刻な病状のトーフィク・アル・マンスーリ氏らジャーナリストを即時入院させるようフーシ派に圧力を掛けるよう要請した。
「SAMが国連と赤十字に要請するのは、ジャーナリストのトーフィク・アル・マンスーリ氏を病院に緊急搬送し、ジャーナリスト全員を無条件で解放するようフーシ派組織に圧力を掛けることだ」と、SAMは声明で述べた。
弾圧を強めるフーシ派は、2014年後半にイエメンの実権を軍事的に奪取した後、数百人ものジャーナリストや活動家、政治家、軍・警察関係者がサヌアから他地域に逃れ、政府が支配する地域に移り住むか国外に脱出した。
フーシ派は数十のメディアを閉鎖し、残留したジャーナリストの多くを一斉検挙し、裁判に掛ける前に資産を没収した。