アラブニュース

リヤド：サウジアラビアの2023年4月の鉱工業生産指数（IPI）が前年同月比で3.2%上昇したことが公式データから分かった。同国の経済多角化の取り組みが進んでいることを裏付ける数字だ。

総合統計庁（GASTAT）が発表したデータによると、IPIの上昇は鉱業・採石業、製造業、電気・ガス供給業における高い生産高によって牽引された。

IPIはサウジアラビアの工業生産高の相対的な変化を反映する経済指標であり、鉱工業生産調査に基づいて算出される。

GASTATは報告書の中で次のように述べている。「IPIにおける鉱業・採石業、製造業、電気・ガス供給業の相対的なウェイトは、それぞれ74.5%、22.6%、2.9%である。したがって、鉱業・採石部門のIPIの傾向が全般的なIPIの傾向を支配している」

サウジアラビアの4月の鉱業・採石業は前年同月比で0.2%増となった。同国が同月に石油生産量を日量1000万バレル以上に増やしたことが背景にある。

また、4月の製造業は前年同月比10.5%増、電力・ガス供給業は25.5%増であった。

しかし、4月のサウジアラビアのIPIは前月比だと0.3%減となった。製造業が2%低下したことによる。

産業鉱物資源省が4月に発表したデータから、2016年のビジョン2030始動からわずか7年でサウジアラビアの製造業への投資が4950億サウジリヤル（1320億ドル）に達したことが明らかになった。

報告書はさらに、サウジアラビアが国内の製造能力を増強するために様々なプロジェクトに対して2000件以上の新規ライセンスを発行することで、2016年以降工業部門内で約19万3000件の新規雇用の創出に貢献したと指摘している。

サウジアラビアのオサマ・ビン・アブドルアジーズ・アル・ザミル産業鉱物資源副大臣は3月、ビジョン2030が始動してから国内の工場数も50%増加したと述べた。