Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • ハマスの攻撃によりガザの破壊が正当化されることはない:赤十字

ハマスの攻撃によりガザの破壊が正当化されることはない:赤十字

ガザ地区ラファで、イスラエル軍の空爆を受け、破壊された建物の瓦礫から負傷者を救出するパレスチナ人。(AP)
ガザ地区ラファで、イスラエル軍の空爆を受け、破壊された建物の瓦礫から負傷者を救出するパレスチナ人。(AP)
Short Url:
14 Oct 2023 03:10:21 GMT9
14 Oct 2023 03:10:21 GMT9

ジュネーブ:赤十字は13日、ハマスによるイスラエルへの大規模な攻撃がガザ地区に対する「無差別な破壊」を正当化するものではないと述べ、戦闘の一時停止を求めた。

この声明は、イスラエル軍がガザ北部の住民に対し、予想される地上攻撃を前に、南に逃げるよう警告した際に出されたものである。

「イスラエルが先週末に受けた恐ろしい攻撃は正当化されるものではありません」と、国際赤十字委員会(ICRC)はその声明で述べた。

「家族を失った人々や、家族を人質にとられ、心配でたまらない人々に心からお悔やみ申し上げます。私たちはあらためて彼らの即時解放を求めます。また、私たちには人道的訪問の用意があります」と、ICRCは述べた。

「しかし、そうした攻撃によって、ガザ地区における無差別な破壊が正当化されることはありません。当事国は、戦争の方法および手段に関する法的義務を怠ってはなりません」

イスラエルは、ハマスによる攻撃への報復として、ガザの標的を数千回にわたって爆撃し、多数の死者を出している。

「イスラエル当局による、ガザ市民への即時退去の指示は、食料や水、電気の提供を明確に拒否する完全な包囲と相まって、国際人道法に違反するものです」とICRCは述べた。

「軍が人々に自宅からの退去を命じる場合には、食料や水などの基本的な必需品へのアクセスが確保され、家族構成員が分断されないよう、すべての可能な措置が講じられなければなりません」

ICRCは、ガザの住民には「安全な場所」がなく、「次にどの地域が攻撃を受けるか」を知ることは「不可能」だと述べている。

多くの人々は自宅を離れることができないだろうが、国際法は残留する市民を含むすべての市民を保護するものだと、人道支援団体は強調した。

「私たちのチームが安全かつ効果的に活動するためには、戦闘の中断が必要です」とICRCは述べている。

同団体は、ガザの窮状は「凄まじい」が、軍事的包囲が敷かれているため、人道支援団体は「これほど大規模なガザの避難民は支援できない」とつけ加えた。

多くの人々は、交通手段がなく、しかも他に行くところもない中で、ガザ地区北部に留まることを選んだ。

「これは残忍なやり方です。彼らの望みは、人々に恐怖を与えて立ち退かせることなのです」と、住民のひとりであるアブ・アザム氏はいう。「しかし、どんな強制退去の状況に直面しようと、私たちの信念は揺らぎません」

同様に、モハメド・ハリド氏(43)もここに残ると言う。「世界は私たちに何を望んでいるのでしょう。私はガザに住む難民です。彼らはまた私を追い出したいのでしょうか。

「ラファに行ってどうしろというのでしょう」彼は、ガザの40km南にある都市を指してこう尋ねた。

「子供たちといっしょに路上で眠れというのでしょうか。そんなことはしません。こんな屈辱的な人生は望んでいません」

ガザへの人道的回廊の設置は繰り返し求められてきた。これは主に、ラファ検問所からエジプトに通じるものだ。ラファ検問所は、イスラエル軍に支配されていない唯一の検問所である。

しかし、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は、ガザの住民は「自分たちの土地を固守」すべきだと述べ、ガザ住民の大量移住は、パレスチナの大義が終焉することを意味すると警告した。

ガザ市西部のアル・シャティ難民キャンプで、モハメド・アブ・アリ氏は、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の事務所の前に立っていた。

「もう、どこへ行けばいいのかわかりません」と24歳の彼はいう。

「どこにも安全な場所はありません。私たちは国連に避難を求めました。イスラエルは今、市民を虐殺しており、私たちの子供は瓦礫の下に埋もれました。何をしたらいいのかわかりません。食べ物も水もありません。私は国連本部の前でたずねます。どこへ行けばいいのですか、と」

AFP

 

topics
特に人気
オススメ

return to top