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イスラエル、諜報局長官会談を前にガザ人質問題でカタールに圧力

2023年7月4日、占領下にあるヨルダン川西岸地区のヘブロン中心部で、交戦中に狙いを定めるイスラエル軍兵士。(AFP)
2023年7月4日、占領下にあるヨルダン川西岸地区のヘブロン中心部で、交戦中に狙いを定めるイスラエル軍兵士。(AFP)
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28 Jan 2024 08:01:20 GMT9
28 Jan 2024 08:01:20 GMT9
  • カタールとエジプトはイスラエルとハマスに開かれたチャンネルを持ち、11月の停戦を仲介した。この停戦でハマスはガザ戦争の引き金となった10月7日の国境を越えた襲撃で拘束した253人の一部を解放した

エルサレム:イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は27日、ガザの人質解放を実現するためにカタールへの公的圧力を強め、湾岸の首長国であるカタールは人質を拘束しているハマス過激派のホストであり資金提供者としての影響力を行使すべきだと述べた。

ロイターの情報筋によると、カタールの首相とイスラエル、アメリカ、エジプトの諜報局長官が、人質解放のための新たな取り決めの可能性について話し合う会談の前夜に、この異例の率直な発言が飛び出した。

同情報筋によれば、この会談は28日にヨーロッパの非公開の場所で行われる予定だという。しかし、4カ国の政府関係者はこの会談の開催について公式には認めていない。

「カタールはハマスの指導者を受け入れている。ハマスに資金も提供している。カタールはハマスに対して影響力を持っている」とネタニヤフ首相はテレビ記者会見で述べた。「だから圧力をかけられるのは当然だ。カタールは自分たちを仲介者と位置づけている。それならば、すぐに人質を上手く連れ戻してみせよ」

カタールとエジプトはイスラエルとハマスに開かれたチャンネルを持ち、11月の停戦を仲介した。この停戦でハマスはガザ戦争の引き金となった10月7日の国境を越えた襲撃で拘束した253人の一部を解放した。その見返りとして、イスラエルは荒廃したガザ地区への支援増大を承認し、数十人のパレスチナ人囚人を釈放した。

残る132人の人質のうち少なくとも一部を解放するための追加合意を得るための取り組みは停滞しているようで、イスラエル国内では政府にさらなる努力を求める抗議が広がっている。

ネタニヤフ首相の発言に対するカタールの即座の反応はなかった。24日、ドーハにある外務省は、イスラエルのテレビに流出したネタニヤフ首相の発言に対して「愕然としている」と述べた。この発言の中で、ネタニヤフ首相は、仲介役となったカタールへの感謝を控え、天然ガスが豊富な同首長国を「問題がある 」とみなした。

27日のブリーフィングで、このやりとりについて質問されたネタニヤフ首相は、「一言たりとも撤回しない」と述べた。

イスラエルは長い間、カタールと険悪な関係にあった。カタールはイスラエルを正式に承認しておらず、イスラエルの宿敵イランとも親しい。

2014年の前回のガザ戦争後、イスラエルはカタールがパレスチナの復興に何億ドルもの資金を提供することに同意し、両国はこれをさらなる紛争を回避する手段として位置づけた。

カタール政府はこの協力を、ハマス過激派と距離があることの証明とし、ガザ支援への取り組みをイスラエルの同盟国であるアメリカとの関係改善につなげようとした。

今回の4者会談は、エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領による24日のイスラエルへの公な非難を受けたものである。同大統領は、イスラエルは人質解放の圧力をかけるためにガザへの支援物資の輸送を妨げていると非難した。

イスラエルは、安全検査を受ける限り、ガザに持ち込まれる支援には制限を設けないと述べている。ネタニヤフ首相は、エルシーシ大統領の発言は国内向けのものだと考えているようだ。

「エジプトとの関係は、政府間で、常に継続的かつ適切な方法で管理されている」「もちろん、我々双方にそれぞれの関心がある。エジプトは一定の発言をする必要がある。この件について詳しく述べるつもりはない」と同大統領は述べた。

ロイター

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