• このタワーの300人の住人の一人がロイターに語ったところによると、イスラエルは夜間に建物から逃げるよう30分間の警告を与えたという。
• 停戦とガザに残された134人の人質解放に関する交渉は、期待された期限を前に停滞しているようだ。

カイロ／ラファ：イスラエルは土曜日、ガザ地区南部のラファにある最大の住宅タワーの一つを攻撃した。

エジプトとの国境から約500メートルに位置する12階建ての建物は、この攻撃で被害を受けた。住民によれば、死傷者は出ていないものの、数十家族が家を失ったという。イスラエル軍にこの事件についてのコメントを求めたが、すぐには返答はなかった。

タワーに住む300人の住民の一人がロイターに語ったところによると、イスラエルは夜間に建物から逃げるよう30分前に警告を出したという。

「人々は驚いて階段を駆け下り、何人かは転び、大混乱でした。人々は自分の持ち物やお金を置き去りにしました」とモハマド・アル・ナブリーズさんは語り、パニックに陥った避難の最中に階段からつまずいた人の中には、友人の妊娠中の妻もいたと付け加えた。

ヨルダン川西岸地区で限定的な自治権を持つファタハ党の幹部で、ラファに住む住民が、ラファのタワーを攻撃することは、イスラエルの侵攻が迫っている兆候だと恐れていると語った。

イスラエルによるガザへの容赦ない空爆と地上攻撃が始まって5ヶ月が経過し、保健当局によれば、31,000人近いパレスチナ人が死亡、72,500人以上が負傷し、数千人が瓦礫の下敷きになっているという。

この攻撃は、17年にわたるイスラエル主導の封鎖ですでに疲弊していたパレスチナ領土を、人道的大惨事に陥れた。領土の大部分は瓦礫と化し、230万人の人口のほとんどが避難を余儀なくされ、国連は疾病と飢餓に警鐘を鳴らしている。

ガザ保健省のアシュラフ・アル・キドラ報道官は、北部のアル・シファ病院で一夜にして3人のパレスチナ人の子どもが脱水症状と栄養失調で死亡したと述べた。キドラ氏によると、この10日間で、同様の原因で死亡したパレスチナ人の数は23人に上ったという。

赤十字国際委員会のミリヤナ・スポルヤリッチ会長は、「この残忍な戦争は、人間性の共有という感覚を断ち切った」と述べた。

同会長は、ガザでの有意義な援助物資の配給を可能にするための敵対行為の終結、ハマスがすべての人質を無条件で解放すること、イスラエルが拘束中のパレスチナ人を人道的に扱い、家族との連絡を許可することを求めた。

戦争は、10月7日のハマス主導によるイスラエル南部への攻撃によって引き起こされ、イスラエルの集計によれば、1,200人が死亡、253人が人質に取られた。

停戦とガザに残された134人の人質解放に関する交渉は、イスラム教の聖なる月であるラマダン（ラマダン明けの3月10日前後）を控えて、停滞しているようだ。

ハマスのある情報筋はロイター通信に対し、同グループの代表団が週末に再びカイロを訪れ、協議を行う可能性は「低い」と語った。ハマス側は、進展のなさを、戦争終結やガザ地区からの撤退の保証や約束を今のところ拒否しているイスラエルのせいだと非難した。

エジプトのアブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領は、土曜日の「殉教者と退役軍人の日」を記念した演説で、ガザ再建の費用は900億ドルを超える可能性があると述べた。

イスラエル軍は、この1日のガザでの作戦をまとめた声明の中で、ガザ中心部のハマド地区や北部のベイト・ハヌーン地区を含むハーン・ユーニスで、逮捕を行い、武器を発見し、30人以上の戦闘員を殺害したと述べた。

ガザ保健省によると、イスラエル軍の攻撃により、ガザ地区全域で少なくとも82人が死亡した。

ハーン・ユーニスでは、軍の家屋襲撃やハマド地区の住宅プロジェクトに対するイスラエルの砲撃で、少なくとも23人が死亡したと医療関係者が述べた。ガザ地区北部では、イスラエル軍の砲撃により、海岸沿いのパレスチナ人漁師が死亡した。

ロイター