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フランスがレバノンに対し、改革と「消滅リスク」の回避を強く要請

エマニュエル・マクロン大統領は来週レバノンを訪れ、8月6日の前回の訪問時に要請した変革の必要性について再度力説する予定。(AFP/ロイター/ファイル写真)
エマニュエル・マクロン大統領は来週レバノンを訪れ、8月6日の前回の訪問時に要請した変革の必要性について再度力説する予定。(AFP/ロイター/ファイル写真)
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28 Aug 2020 04:08:22 GMT9
28 Aug 2020 04:08:22 GMT9
  • フランスは、レバノンの危機的状況に対処することのできる新政府が早急に形成されることを望む
  • エマニュエル・マクロン大統領が来週レバノンを来訪予定

パリ:フランスは8月27日(木)、ベイルートの港で起きた壊滅的大爆発に受け、真剣な改革を実行するようレバノンに要請し、それに失敗すればレバノンの国が「消滅する」リスクに直面すると警告した。

エマニュエル・マクロン大統領は来週レバノンを訪れ、8月6日の前回の訪問時に要請した変革の必要性について再度力説する予定。前回の来訪は181人の死者を出した大爆発事故の二日後のことだった。

仏政府も、大統領のレバノン訪問に先立ち、フランスからレバノンへすでに協議内容をまとめた「作業文書」が提出されていることを確認した。

フランスは、レバノンの危機的状況に対処し中央銀行の監査をはじめとする主な財政改革を実行することのできる新政府が早急に形成されることを望んでいる。

「レバノンが現在直面しているのは国家消滅のリスクであり、これらの方策がどうしても実行される必要がある」とジャン=イヴ・ル・ドリアン仏外務大臣がRTLラジオに語った。

「彼らは政府の活動停止というコンセンサスの下に、身動きが取れなくなっている」とドリアン外相は言う。「このままではだめだと我々ははっきり申し渡している」

「仏大統領は8月6日にレバノンを訪れた際にもそう告げたが、9月1日(火)にベイルートを再訪する際にも同じことを要請する」

8月9日、マクロン大統領はビデオ会議を主催し、世界の指導者たちからレバノンのための2億5千万ユーロ(2億9,500万ドル)を超える援助誓約を取りつけた。

しかし彼は、レバノンが財政援助と同時に政治改革も必要としていることを明言した。それは、同じ顔ぶれの政治君主たちによる何十年もの統治に辟易している多くのレバノン国民の思いを代弁するメッセージであった。

ハッサン・ディアブ首相の内閣は大爆発の責任を取って辞任した。警告があったにもかかわらず港の倉庫内に何年もの間放置されていた硝酸アンモニウムがその爆発事故の原因だったからだ。

しかし、レバノン市民がいやというほど承知しているように、今日のレバノンにおける新政府の形成など、夢のまた夢ともいえる。

フランスの外交関係筋がパリのAFP に語ったところによると、再訪にあたっての作業文書は変革への「ロードマップ」となるものではなく、フランスとしてはレバノンの国政に干渉する意図は全くないという。

そして、「ただし、大統領が『本当の友人というものは時に苦言を呈する必要もある』と言うように、これらの要素が協議されるのは、そうした考えに基づくものだ」と語った(匿名希望)。

また、「中身の無い口約束となる可能性は皆無だ」と言い添えた。

レバノンは、第一次世界大戦によるオスマントルコ帝国の崩壊から1943年11月の独立までの間、フランスの委任統治下にあった。

AFP

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