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過激なデモ参加者をベイルートのフランス大使館から治安部隊が排斥

ベイルートで、フランスでの預言者ムハンマドの風刺漫画出版と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のコメントへの抗議中に、デモ参加者たちが身振りを付けて抗議。(AFP 通信)
ベイルートで、フランスでの預言者ムハンマドの風刺漫画出版と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のコメントへの抗議中に、デモ参加者たちが身振りを付けて抗議。(AFP 通信)
ベイルートで、フランスでの預言者ムハンマドの風刺漫画出版と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のコメントへの抗議中に、デモ参加者が身振りを付けて抗議。(ロイター通信)
ベイルートで、フランスでの預言者ムハンマドの風刺漫画出版と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のコメントへの抗議中に、デモ参加者が身振りを付けて抗議。(ロイター通信)
ベイルートで、フランスでの預言者ムハンマドの風刺漫画出版と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のコメントへの抗議中に、デモ参加者たちが身振りを付けて、スローガンを唱えて抗議。(ロイター通信)
ベイルートで、フランスでの預言者ムハンマドの風刺漫画出版と、フランスのエマニュエル・マクロン大統領のコメントへの抗議中に、デモ参加者たちが身振りを付けて、スローガンを唱えて抗議。(ロイター通信)
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31 Oct 2020 03:10:39 GMT9
31 Oct 2020 03:10:39 GMT9
  • イスラム教過激派グループによるデモの呼び掛けは、ソーシャルメディアプラットフォームで拡散した
  • 治安部隊は10月30日、金曜日のデモを予測し、ベイルート中心部で警備を強化してきた

ナジア・フサリ

ベイルートレバノンの治安部隊は10月30日、レバノンのフランス大使公邸とフランス大使館に押し寄せようとする数百人のデモ参加者を食い止めた。

2006年、ベイルートのアーシュラフィーフにあるデンマーク大使館の前で発生した暴動に似たような騒ぎが、また発生するのではないかと治安部隊は恐れた。先の暴動では28人が負傷し、店舗が破損し、大使館が焼け、人々を恐怖に陥れることになった。

金曜礼拝の後、数百人の礼拝者たちがモスクを出て、デモ行進をして、預言者ムハンマドを擁護した。

イスラム教過激派グループによるデモの呼び掛けは、ソーシャルメディアプラットフォームで拡散した。

ダル・アル・ファトワの広報担当者、カルドゥン・カウワス氏はアラブニュースに次のように語った。「このような集団は、ダル・アル・ファトワとは何の関係もありません。ダル・アル・ファトワはフランスで起きたことについて、自らの立場を2度に分けて既に声明で発表しています」

1週間前に発表された声明の中で、レバノンのグランドムフティ、シーク・アブドゥル・ラティフ・ダーデリアン師は、「意見や表現の自由は、他宗教の信者が大切にしている信条や象徴を侮辱することまで必ずしも含んでいません。このことから、真の自由という概念を考え直す必要があるのです」

「暴力の放棄と、過激主義とテロ行為は対照的なことであり、宗教や人種の問題は関係ありません」と、同師は強調した。

フランス大使館と大使公邸が、市の西部地区と東部地区に行く道路が交差している場所にあるので、治安部隊は10月30日、金曜日のデモを予測し、ベイルート中心部で警備を強化してきた。これにより、首都ベイルートで大渋滞が発生した。

デモ参加者たちの出発地点は、フランス大使公邸であるレジデンス・デ・パン(パインレジデンス)から、わずか数キロメートルのところにあるアルマズラアのガマル・アブデル・ナセル・モスクだった。

主要な3カ所の検問所(1カ所は機動隊によって設置)は、レジデンス・デ・パンとデモ参加者たちを隔てるように設置されていた。参加者たちの中には、レバノン北部からベイルートまで、バス輸送されている者もいた。

デモ参加者たちはイスラム教のシンボルを掲げ、フランス、同国のエマニュエル・マクロン大統領、かつてフランスがレバノンを植民地支配していたことを非難するスローガンを唱えていた。デモ参加者たちの中には、有刺鉄線を取り払おうとしたり、石、水の入ったボトル、バトンを治安部隊に向けて投げつけたりする者もいた。別の集団はフランス国旗を燃やしていた。治安部隊は催涙ガス弾を投げてこれに対抗したので、デモ参加者たちは撤退することになった。

ローマカトリックの最高評議会(Supreme Council of the Roman Catholic)は、声明で「フランスの都市、ニースでのテロ攻撃」を非難した。

同評議会は「このテロ犯罪はイスラム教やイスラム教徒とは、何の関係もありません。これは、過激主義、反啓蒙主義、フランスの人々の歴史的・文明的価値観を排除したいという気持ちにとりつかれたテロリストが行った個人の行動です。こうした者たちは自らの行動を通じて、あらゆる宗教が求めている他者に対する寛容・共存・受容の気持ち、思想・信条の自由を粗末に扱っているのです」と、同評議会は考察した。

「宗教・信条を誹謗中傷して、人々の憎しみや怒りを煽り立てることを避け、節度・英知・理性から発せられる声を上げ、フランシスコ教皇とアル・アズハルのグランド・イマーム、アフメト・アル・タイエブ師が、昨年UAEから発表した、世界平和と共存のための人類友愛に関する文書の精神、に則って共に働くこと」を同評議会は要請した。

その金曜礼拝で、グランド・ジャアファリ・ムフティ・シェイク・アフマド・カバラン師は、「フランスの人々をはじめ、いかなる人々へのいかなる犯罪的行為」も非難した。カバラン師は次のように述べた。「私たちは昨日ニースで起きた事を断固として受け入れず、これを強く非難し、他宗教の人々の面前でのイスラム教徒への露骨で傲慢な攻撃であると考えます」

同時にカバランは、預言者を侮辱して、数百万人のイスラム教徒の感情を軽く受け止め、なおざりにするフランスの公式見解も非難した。

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