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ワシントンがフーシ派司令官2人に制裁を課す

フーシ派は多くの問題において未だに国連と米国に協力していない。(AFP)
フーシ派は多くの問題において未だに国連と米国に協力していない。(AFP)
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21 May 2021 09:05:53 GMT9
21 May 2021 09:05:53 GMT9
  • 米国のイエメン担当特使は、反政府勢力は米国と国連の和平努力を阻止し続けており、難民の命を危険にさらしていると言う

アリ・ユーネス

米国が、イエメンのマアリブ地区で戦闘を主導しているフーシ派の司令官2人に制裁を課そうとしていると、ワシントンのイエメン担当特使が木曜に述べた。

制裁の理由は、同国の大部分を支配しているフーシ派民兵組織が、紛争解決を目指す国連と米国の努力を阻止続けており、難民の命を危険にさらしているためであると、ティム・レンダーキング氏は付け加えた。

同国の人道的状況は悪化し続けており、特にマアリブにおける最近の戦闘の後は、100万人以上の国内避難民が悲惨な状況の中で暮らしていると同氏は言う。

制裁の対象となるのは、民兵部隊の参謀長で、マアリブ攻撃を率いるムハンマド・アブド・アル・カリム・アル・ガマリ氏と、同地区の先遣部隊に任命された部隊長のユスフ・アル・マダニ氏である。

レンダーキング氏によれば、フーシ派は多くの問題について、未だに国連と米国に協力していない。特に、国内避難民を助ける取り組みに関与しておらず、「彼らの命を危険にさらしている」

また、紛争終結を目指す和平の提案に対し前向きな反応を示しておらず、ワシントンが彼らにメリットのある多くの譲歩をしたにもかかわらず、自分たちが結んだ約束を「撤回した」と同氏は述べた。

レンダーキング氏は、バイデン政権が2月、イエメンの人々に人道援助が届くようにするという保証と引き換えにトランプ時代の決定を覆し、フーシ派を外国テロ組織とする指定を取り消すことに同意したと指摘した。

米国は紛争が始まって以来、経済・人道援助の形でイエメンに30億ドル以上を提供しており、政権は不可欠な援助がイエメンの人々に届くようにすることで彼らの苦しみを軽減することを熱心に望んでいると、同氏は言う。

「イエメンの全ての経済の動脈、全ての港、全ての空港が交易のために、そして不可欠な人道支援物資へのアクセスのために開かれるべきであるというのが、米国の基本的な柱である」と、同氏は付け加えた。

レンダーキング氏によれば、国連のイエメン担当特使マーティン・グリフィス氏が最近オマーンを訪問した際に、フーシ派が彼との面会を拒否したことに米国当局は失望しているという。

ワシントンはイエメンの紛争を終わらせること、およびサウジアラビアの当局と協力してその実現に取り組むことに引き続き尽力していると、レンダーキング氏は付け加えた。同氏はムハンマド・ビン・サルマン皇太子と面会するため、最近王国を訪問したと述べた。この特使は、グリフィス氏と米国のクリス・マーフィー上院議員と共にこの地域へ渡航したと付け加え、「米国政府と国連の支部間の連携を実によく示したと思う」と述べた。

イエメンにおける紛争は、2011年のいわゆる「アラブの春」の余波の中で始まった。この時、イエメンの人々が、アリ・アブドラ・サレハ大統領を政権の座から引きずり降ろそうとした。同大統領は2012年2月に辞任し、副大統領だったアブド・ラッボ・マンスール・ハーディー氏に政権を渡した。しかし、長年にわたり中央政府と戦ってきたフーシ派反政府勢力が、国が内戦に陥る中で2015年初めに首都サナアの支配を獲得し、大規模な人道的危機を生み出した。

サウジアラビア、UAE、およびこの地域のその他の国は、反政府勢力と戦い、同国の政府を復興して力を与えるため、2015年に「アラブ連合軍」を結成した。

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