• ネタニヤフ政権が改革案を発表して以来、草の根運動は半年以上にわたって抗議行動を実施し続けている

イスラエル、テルアビブ：8日の夜、イスラエルの反政府抗議運動は新たな勢いを得た。ベンヤミン・ネタニヤフ首相による司法制度の見直しという論議を呼ぶ計画に反対して、全国の都市で数万人の人々が通りに溢れ出したのである。

ネタニヤフ政権が改革案を発表して以来、草の根運動は半年以上にわたって抗議行動を実施し続けている。しかしここ数週間、抗議行動には弱体化の兆しがあった。

来週議会で改革案の審議を進めるという政府の計画は、抗議者らに同情的すぎると非難されたテルアビブ警察署長の解雇と相まって、8日のデモに新しい命を吹き込むように見えた。

テルアビブ中心部には約15万人が集まり、エルサレムや他の主要都市でも大規模な集会が行われた。8日遅く、数十人がテルアビブの主要道路を封鎖しようとしたが、警察によってすぐに排除された。乱闘が勃発し、警察は群衆に給水砲を浴びせかけた。

ネタニヤフ首相の協力者は、選挙で選ばれていない裁判官に過剰な権限があると主張しており、その弱体化を目的にイスラエルの法制度へ一連の変更を提案している。その変更案には、ネタニヤフ首相の協力者に対し、裁判官の任命権限や支持していない裁判所の決定を覆す権限を付与することが含まれている。

首相の反対派は、この計画が国の不安定な抑制と均衡の制度を破壊し、ネタニヤフ首相とその協力者に権力を集中させると指摘する。また、ネタニヤフ首相は汚職容疑で裁判にかけられているため、利益相反があるとも述べている。予備役軍人、ビジネスリーダー、LGBTや他のマイノリティグループを含むイスラエル社会の幅広い層が抗議行動に参加している。

ネタニヤフ首相の協力者が議長を務める立法委員会は先週、イスラエルの裁判所が、選挙で選ばれた役職者による決定の「合理性」の精査を阻止する法案を承認した。議会は、早ければ10日に法案の予備投票を行う可能性がある。

最高裁は今年初め、過去に有罪判決が下された贈収賄と2021年の脱税の司法取引を理由に、「合理性基準」を使ってネタニヤフ首相の協力者の内務大臣任命を取り消している。批評家は、この基準を撤廃すれば、政府に恣意的な決定を許し、あまりに多くの権限を与えてしまうと指摘する。

抗議者らは、テルアビブの警察署長アミ・エシェド氏の罷免についても、抗議者に対し暴力的に行動するようにとの政治的圧力を受けて辞任を余儀なくされたとして非難した。エシェド氏は、強硬派のイタマル・ベングビール国家安全保障相と定期的に衝突していた。ベングビール氏は、数か月にわたる反政府抗議行動に対して警察がより厳しい姿勢を取ることを要求している。

1月以来、何千人ものイスラエル人が街頭に繰り出しており、8日の抗議行動は、その一連のデモの最も新しいものだった。

ネタニヤフ首相は、大規模な抗議行動が反対の声を上げたため、改革案を3月に保留した。しかし先月、計画を前進させると発表した。抗議行動は道路を封鎖し、国内の主要空港を混乱させ、主要都市を混雑させている。

AP