• 国会は、司法が政府の決定を取り消すことができる「合理性」条項を制限する法案を採決する予定
• 批評家たちは、汚職の罪で公判中のネタニヤフ首相（容疑は否定）が、自分に対する判決の可能性を打ち消すために改革を利用しようとしていると非難している

イスラエルの抗議者たちは18日、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が計画している司法改革に反対する全国デモで、幹線道路を封鎖し、テルアビブの証券取引所と軍司令部の前に集まった。

今回の「抵抗の日」が生じたのは、首相の長年の支持者たちが、来週予定されている採決に先立ち、議会の委員会で争点となる法案を押し通したためだ。

同日を通して、さらなる抗議行動が予定されている。

デモ参加者の多くは軍の予備兵で、人間の鎖を作り、テルアビブ中心部にあるイスラエル軍司令部キリヤの入り口の1つを封鎖した。テルアビブの証券取引所の外では、デモ隊が発煙筒に点火し、太鼓を打ち鳴らして唱和し、「スタートアップ国家を救え」、「独裁は経済を殺す」と書かれた看板を掲げた。

また、イスラエル最大の労働組合であるヒスタドルートの本部前でもデモが行われ、同組織にゼネストを呼びかけるよう要求した。ゼネストは同国経済を麻痺させかねない動きだ。抗議者たちは建物の外の足場をよじ登り、予備役の抗議旗を掲げた。

労働組合は3月にストライキを呼びかけ、ネタニヤフ首相が司法改革を凍結する一因となった。

ネタニヤフ首相は、イスラエル75年の歴史の中で最も超国家主義的で宗教的に保守的な政権を率いている。同氏は12月の就任直後、国内の司法に一連の抜本的な改革を提案した。同氏の政権は、4年弱で5回目となる選挙の余波の中で発足したが、その選挙はすべて、汚職で裁判中の彼が首相を務める適性を問う国民投票とみなされていた。

ネタニヤフ首相は、毎週の大規模な抗議行動により、3月に法案提出を中断したが、野党との妥協案協議が決裂したため、先月、法案を復活させることを決定した。

法案は、裁判官の任命に関してより大きなコントロールを議員に与え、最高裁判所の判決を覆し、司法審査を通さない法律を可決する権限を国会に与えるものである。

今週国会を通過しようとしている法案は、最高裁が不合理と判断した政府の決定を取り消す権限をなくすものだ。裁判官は、2021年に脱税の司法取引に応じたネタニヤフ首相の支持者の内相就任を取り消すために、この「合理性条項」を使用した。

ネタニヤフ首相とその支持者は、選挙で選ばれたわけでもない裁判官で構成される過剰な活動主義の最高裁を抑制するために必要な措置だと言う。批評家たちは、司法の見直しはネタニヤフ首相と彼の支持者たちに権力を集中させ、国のチェック・アンド・バランスのシステムを弱体化させると言う。

また、ネタニヤフ首相は詐欺、背任、賄賂受領の罪で裁判中であるため、利益相反が生じているという。

AP