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サウジの人々、揺れる離陸に備えて荷物をまとめる

14ヶ月以上に渡る国際フライト禁止を経て、サウジアラビアの人々は使い捨ての青いフェイスマスクを着用して5月17日に航空マイレージを使い切る準備をしている。(提供写真)
14ヶ月以上に渡る国際フライト禁止を経て、サウジアラビアの人々は使い捨ての青いフェイスマスクを着用して5月17日に航空マイレージを使い切る準備をしている。(提供写真)
14ヶ月以上に渡る国際フライト禁止を経て、サウジアラビアの人々は使い捨ての青いフェイスマスクを着用して5月17日に航空マイレージを使い切る準備をしている。(提供写真)
14ヶ月以上に渡る国際フライト禁止を経て、サウジアラビアの人々は使い捨ての青いフェイスマスクを着用して5月17日に航空マイレージを使い切る準備をしている。(提供写真)
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16 May 2021 09:05:26 GMT9
16 May 2021 09:05:26 GMT9
  • 一部の国のコロナウイルス規制がサウジ人旅行者の選択肢を制限してきた

ラワン・ラドワン

ジッダ: 夏の足音が近づいてくる中、一年以上ぶりの外国旅行に向けてサウジアラビアの旅行者がサウジ王国の空港に向かおうとしている。しかし多くの人が待ち受ける困難に直面している。

14ヶ月以上に渡る国際フライト禁止を経て、サウジアラビアの人々は使い捨ての青いフェイスマスクを着用して5月17日に航空マイレージを使い切る準備をしている。

約1150万人のサウジ王国の住民が少なくとも1回の新型コロナウイルスのワクチン接種を受けており、さらに40万人以上の回復者がサウジアラビア保健省によって報告されている。つまり、今や約1200万人のサウジアラビア人が隣国への国境を越え、さらに遠くへ旅行に行くことが許可されているということだ。

新型コロナウイルスの協定のため、サウジアラビアの中には祝日やビジネスでの旅行先を最も安全なエリアに限定してきた人もいるが、待ち受けている困難をものとせず、シートベルトを締めるのを待ち切れない人も多い。

今後の数ヶ月の祝日の計画を立てるのは決して簡単なことではないだろう。選択肢は限定されており、夏期休暇に人気のある旅行先の多くで隔離措置が実施されている。しかし、それでも多くの観光客が自己責任で旅行をするつもりでいる。

世界的なパンデミックの影響で、国も個人旅行者も規制に注意を払っている。しかし、大量のワクチン配布が行われ、ワクチンを接種済みの人や症状から回復した人に対して当局が外国旅行の制限を緩和したにもかかわらず、多くのサウジ人は自国に近い行き先を選んでいる。

「バーレーンが隔離なしでサウジ人の入国を許可していると聞いて、すぐに競争するようにしてホテルとチケットの予約をしようとしましたが、最初の一週間は予約が埋まっていました」リヤドのマハ・アル・フセイン氏(34)はそう語る。

「私たち家族は幸運にもジェッダに時々訪れることができていましたが、皆が一息つけるよう、子供たちが一日中自由に動き回って泳いでいられるような休日にしたいと思っています」

私は家族とともに数日前から他の新しい旅行先を探していました。私の父は、何より私たちは全員ワクチンを接種済みなのだから是非そうすべきだと言います。

ホルード・ユセフ

3児の母であるマハ氏はアラブニュースに、7人分同時にフライトの予約を取るのは難しいが、一家はバーレーンへ4時間のドライブをすることに決め、キング・ファハド・コーズウェイへ問題なく入れるよう望んでいると語った。

「大人は全員ワクチンを接種済みで、もう子供たちもルールを理解しています」マハ氏は語る。「今年皆がそうだったのと同じように、私たちも苦難を経験しました。この旅行は私たち全員にとって大切なものです。私たちは全てを通して細心の注意を払ってきました。家に帰ってくるまで警戒を怠らないようにします」

これに先立ち、バーレーンは、完全にワクチンを接種済みか回復済みのGCC(湾岸協力理事会)からの訪問者は全員、到着時にPCR検査を受ける必要はないが、ワクチン接種または回復の証拠を提示する必要があると発表した。

サウジ人に対しては、さらなる気遣いと配慮がなされ、「walahna alaikom」や「あなたたちに会えなくて寂しかった」というスローガンを掲げて近隣の島国がおかえりなさいキャンペーンを立ち上げた。

リストに載っている20ヶ国への旅行の状況は据え置きとなっているが、航空各社は世界中の多くの都市へ通常通りの運航を行う準備ができている。ただし、多くの国では到着に制限をかけている。

複数のEU加盟国がEU域外からの入国を制限しているが、制限付きで旅行者の入国を認めている国もある。

金曜日、サウジ王国へのギリシャ大使アレクシス・コンスタントロロス氏は、ギリシャへの渡航を希望するサウジ人は、PCR検査陰性またはワクチン接種の証明書と乗客追跡フォームへの記入を完了することで入国が可能であると発表した。

「サウジの友人たちよ、おかえりなさい。ギリシャはあなたたちを待っています」と、コンスタントロロス氏はツイッターに投稿した。

到着の72〜48時間前までに渡航前PCR検査を実施すること、旅行保険、旅行者本人の費用での到着後5〜10日間の隔離、到着後のPCR検査、多くのEU加盟国がそれらを要求しているが、多くの国で不要不急の旅行を制限しているため、人数は限られている。

多くのサウジ人に人気の旅行先である英国は、サウジアラビアは引き続き黄色信号のカテゴリーに入っているため、到着時に自己隔離を求める予定だ。英国当局によると、リストは3週間毎に再検討されるという。

マレーシア、シンガポール、香港、韓国、オーストラリア、ロシア、スペイン、ポーランド、ベトナム、チェコ共和国、ベルギーなどの国々が、引き続き外国からの観光客の到着を差し止めている。

渡航前および到着時に求められる要件が国によって異なっているため、人々は各渡航先の渡航規制の見直しを求めている。

「ドバイは次です」広報ディレクターのユセフ・A氏(32)は語る。「過去数年、私はドバイに何度も訪問しており、私たち家族にとって第2の故郷のようになっています」ユセフ・A氏がアラブニュースに語った。

「私は事前に必要な手続きは済ませました。サウジアラビアはアラブ首長国連邦の安全な『グリーンリスト』に入っており、隔離は不要です。サウジ当局が許可すればすぐに、ドバイが私の次の渡航先になるでしょう」

ホルード・ユセフ氏(27)は5月17日にサウジアラビア王国の旅行規制が解除されるというニュースが確認された後、緩和されたCOVID-19規制について何週間も検索を続けてきたが、苦労したとアラブニュースに語った。

「元々、規制解除後の最初の週はバリへの旅行を計画していました。ですが、5日間の隔離に加えてPCR検査を2回受けなければならないと聞き、祝日の貴重な時間が奪われてしまうことに気付きました。ホテルの部屋に閉じ込められたくはありません」ユセフ氏はアラブニュースにそう語った。

「私は家族とともに数日前から他の新しい旅行先を探していました。私の父は、何より私たちは全員ワクチンを接種済みなのだから是非そうすべきだと言います。

今のところバリは保留にして、来週モロッコに行きます。簡単な選択でした。必要なものは確認済みのホテルの予約だけでした。再び旅行できるようになったことが分かり、うれしく思います。この旅行が素晴らしいものになるよう願っています」

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