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Tiktokで有名になった東京の喫茶店、受け入れが再開した訪日観光客らがプリンを求めて集まる

2023年3月15日、東京の自身が営む喫茶店ヘッケルンでプリンを提供する森静雄氏。(ロイター)
2023年3月15日、東京の自身が営む喫茶店ヘッケルンでプリンを提供する森静雄氏。(ロイター)
2023年3月15日、東京の自身が営む喫茶店ヘッケルンでカメラに向かってプリンを持ちポーズをとる森静雄氏。(ロイター)
2023年3月15日、東京の自身が営む喫茶店ヘッケルンでカメラに向かってプリンを持ちポーズをとる森静雄氏。(ロイター)
2023年3月13日、森静雄氏が営む喫茶店ヘッケルンの前に並ぶ人々。(ロイター)
2023年3月13日、森静雄氏が営む喫茶店ヘッケルンの前に並ぶ人々。(ロイター)
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01 Apr 2023 10:04:19 GMT9
01 Apr 2023 10:04:19 GMT9

東京:2023年3月15日水曜日、森静雄氏は50個のプリンの最後の1個を右手で素早く提供した。新型コロナウィルスの規制が解除され日本に押し寄せた多くの訪日観光客らが、森氏を有名にしたこのプリンを求めて東京の小さな喫茶店を訪れている。

森氏はトレードマークとなっている独特な腕の回しで、プリンを上手に缶から取り出す。この腕の回し方は、スナップを利かすよりも、80歳の森氏の手首に負担をかけ難いのだろう。

喫茶店「ヘッケルン」を半世紀以上にわたり営むなかで生み出されたこのテクニックだが、TikTokやFacebookなどのSNSで動画が拡散されたことで、森氏を世界の注目の的とすることになった。

東京・虎ノ門の細い路地にあるヘッケルンの外には行列ができ、その多くがカラメルソースのかかった「ジャンボプリン」を求め待つことを厭わない訪日外国人たちだ。

2023年3月15日水曜、日本政府観光局は、2月の訪日観光客は「力強い回復」を維持していると発表した。訪日外国人観光客は147万人となり、昨年新型コロナウィルスの規制が緩和されて以後、3か月連続で100万人を上回ったが、感染流行前の年の同月比では43%減となっている。

アブダビから出張中のハイサム氏は、TikTokで見た森氏の動画に魅了され、友人と共にヘッケルンを訪れたが、少し遅すぎたようだ。ドアにはプリン売り切れの張り紙が貼られていた。

「プリンは大好物なので、森氏を見に行こうと友人を連れてきました。」とハイサム氏(38歳)は、苗字は明かさないことを希望し語った。「(プリンの販売が)終了していたので、とてもがっかりしました。まだ午後2時もなっていないのに。」

森氏をFacebookで見たという香港から来たサリエル・ウォン氏は、1時間並んだ後、運よく400円(2.96ドル)のプリンを食べることができた。

「香港にもたくさんのプリンがありますが、これと似たものはありません。」とウォン氏(38歳)は言う。「このプリンはちょっとなめらかで、甘すぎないんです。」

森氏は、毎日のように喫茶店の外に行列が出来ていることを少し不思議に思っている。インターネットで自分が有名になっているとお客さんから聞いているが、自身はSNSを利用することもなければ、携帯電話すら持っていないのだ。

他の飲食店と同様、森氏とその24席の喫茶店はコロナ禍に苦み、学生やサラリーマンといった従来の客の多くが店から遠ざかった。仕入れ価格の高騰がさらに追い打ちをかけたが、森氏はこれまでの値段を頑なに維持している。

苦しい時期だったが、世界中どこも同じだっただろうと、森氏は言う。しかし今、人々がマスクを外せるようになり、海外からの新たな客を迎えられることを喜んでいるという。

森氏は忙しい昼食の時間帯を終えると「私は幸せです。しかし、一つ残念に思うことがあります。」と言った。「お客さんが店に入れないとき、プリンを食べられずに帰られるとき、心が痛いです。」

ロイター

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