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鉱山会社Ma’aden、リーマ王女の海洋イニシアチブと提携し、海洋資産の保護に貢献

この提携は、リヤドで開催された第7回未来投資イニシアチブで、Ma’adenのロバート・ウィルトCEOによって明らかにされた。(AN写真)
この提携は、リヤドで開催された第7回未来投資イニシアチブで、Ma’adenのロバート・ウィルトCEOによって明らかにされた。(AN写真)
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26 Oct 2023 01:10:04 GMT9
26 Oct 2023 01:10:04 GMT9

ミゲル・ハチティレイナ・タクラ

リヤド:サウジアラビアの鉱山会社サウジアラビア・マイニング(Ma’aden)は、世界の海と海洋資産の保護に貢献するため、海洋イニシアチブ「ウェーブ」との提携を発表した。 

駐米サウジアラビア大使のリーマ・ビント・バンダル王女が率いるこのイニシアチブは、世界の海洋再生の取り組みを加速させることを目的としている。海洋汚染と闘い、環境のバランスを回復するための認識、イノベーション、科学的支援、パートナーシップの構築に焦点を当てている。

この提携は、リヤドで開催された第7回未来投資イニシアチブ(FII7)で、Ma’adenのロバート・ウィルト最高経営責任者(CEO)によって明らかにされた。

アラブニュースの取材に対し、ウィルトCEOは次のように語った。「当社製品の30%は海上輸送されているため、当社はその取り組みの一翼を担いたいと考えています。当社はリヤドに本社を置いていますが、アラビア湾沿いで重要な事業を展開しており、ESG(環境・社会・企業統治)アジェンダの一環として、そのことに深く関心を寄せています。だからこそ、今日の署名は大きな意味を持つのです」

公式声明によると、ウェーブは22のパートナーシップを確保しており、リーマ王女は、協力的かつ変革的な取り組みを通じて地球の健康を最優先事項とする「ウェーブに参加」するよう諸団体に呼びかけた。

リーマ王女は、次のように述べた。「大洋や海は、人類の生活、健康、福祉に重要な役割を果たしており、世界の全体的な健康、福祉、経済に直接影響を与えています。このイニシアチブは、一世代以内に海洋を環境的に再生させるという野心的でありながら達成可能な目標を達成することを目的として、さまざまな国際的な取り組みの間のつながりと調和を構築することを目指しています」

Ma’adenのCEOは、サウジアラビアは主に石油・ガスの探査に関連していることを強調し、次のように述べた。「王国は80年もの間、石油とガスの探査は盛んにおこなわれてきましたが、鉱物や鉱業の探査はあまり行われてきませんでした。そして私たちは、この2、3年の間に、単一の管轄区域における世界最大の探査プログラムを立ち上げ、重要な発見を目前にしています」

探査活動を加速させるため、Ma’adenはアイバンホー・エレクトリックやバリック・ゴールドといった著名な国際企業との主要なパートナーシップを確保した。これらのパートナーとの協力的な取り組みを通じて、Ma’adenはその専門知識と技術を活用し、王国の広大な鉱物の可能性を解き放とうとしている。

「当社の2040年の戦略は、会社を10倍に成長させ、世界的な鉱業、持続可能な鉱業を代表する存在になることです。それは王国内を探査することを意味しますが、王国にとってのESGの模範となることも意味します」 とウィルトCEOは述べ、次のように付け加えた。

「王国にはすでに大きな資産があります。王国には7つの金鉱山があり、そのすべてがアラムコとの提携や再生可能エネルギー源の活用などを通じて、2050年までにカーボンニュートラルを実現することを目指しています」

CEOは、世界のエネルギー転換における鉱業の重要な役割を強調し、気候変動目標を達成するために、2050年までに銅、ニッケル、リチウム、亜鉛などの遷移金属の需要が500%増加することに言及した。Ma’adenは、このような重要な材料の供給において極めて重要な役割を果たすことを目指している。

「新しい羅針盤」というFII7のテーマを踏まえて、ウィルトCEOは次のように述べた。「私たちは、価値観という方位を含む5方位を指し示す羅針盤を持っています。自分たちの価値観を貫くことができれば、それを実現できると確信しています。私たちは、この会社を10倍以上に大きくすることができるのです」

さらに、Ma’adenは、探査、データ処理、生産の効率を高めるために技術革新を取り入れている。アイバンホー・エレクトリックと協力し、同社は地域の地理的スキャンを加速させる先進技術を導入しており、探査時間を半分に短縮できる可能性がある。

「昨年、業務のデジタル化とプロセスの自動化を支援するため、テクノロジープロバイダーと20件の契約を締結しました。利用可能なすべてのテクノロジーを活用するために、全力を尽くしています」とCEOは明かし、次のように付け加えた。

「私たちは毎日、自分たちのやることすべてにおいて、改善していかなければなりません。それをうまくやれば、多くの課題を解決することができます。しかし、全員が同じ考え方を持ち、同じ価値観の枠組みで仕事をすることが、この会社を現代的に成長させる上で私たちが行っていることです」

CEOによると、サウジアラビアの若者に対するMa’adenのコミットメントは、企業理念の礎となっているという。 

CEOは次のように述べた。「私はサウジアラビアの若者を大いに信じています。私は1999年に米軍ととともにここに来始めましたが、サウジアラビアを去るとき、子供たちがコバールの路上でアメリカの国旗を振っていたことをよく覚えています」

「私はサウジアラビアの若者にいつも好意を抱いてきました。また、Ma’adenは、鉱業に従事する若者の教育を支援し、そのエコシステムを構築するために、非常に多くの取り組みを行ってきました」

Ma’adenは北部地域に優秀な学校を設立し、サステナビリティアワードを受賞した。また、新しい女子校の設立を発表した。 

他にも、サウジ鉱業専門学校のスポンサーとなり、キングファハド石油鉱物大学と提携して鉱業大学を設立した。 

これらのイニシアチブは、自動化と高度なデジタル技術に依存する現代的でハイテクな鉱業の世界でのキャリアに必要なスキルをサウジアラビアの若者に身につけさせることを目的としている。

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