アラブニュース

リヤド：サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は24日、サウジアラムコの発行済み株式総数のうち、さらに8％が公共投資基金（PIF)が100％所有する投資先企業へ譲渡されたと発表した、と国営通信（SPA)が報じた。

SPAによると、これにより国のアラムコ株保有率は82.186％となり、累計16％がPIFとその子会社に譲渡された。

SPAは皇太子の言葉を引用し、サウジアラムコの国有株の一部をPIF傘下の企業に所有権を移すことは、「長期的に国民経済を強化し、資産を多様化することを目的とした王国の取り組み」の一環であり、より多くの投資機会を創出するものだと述べた。

ムハンマド・ビン・サルマン皇太子は、PIFは新たな経済パートナーシップの構築と技術の現地化を続けており、労働市場における直接的・間接的な雇用の創出の一端を担っていると述べた。

「この譲渡はまた、PIFの強固な財務状況と信用格付けを強固なものにするだろう」とSPAは付け加えた。

昨年、数百億ドル相当のアラムコ株の4％がPIF傘下のSanabil Investmentsに譲渡された。

2022年には、当時800億ドル相当と推定されたアラムコ株の4％が、同国の政府系ファンドに直接譲渡された。

石油大手は2019年12月、サウジ株式市場で株式の1.7％を売却し、世界最大の新規株式公開で294億ドルを生み出した。

PIFはこれまでウーバーやディズニーを含む企業に注目度の高い投資を行ってきた。

皇太子は、2025年末までに1兆ドル相当の資産を持つファンドにしたいと述べている。

PIFは昨年315億ドルを運用する、世界トップの投資額を誇る政府系ファンドとなった。新たな移管前の運用資産はおよそ7000億ドルだった。

サウジアラムコは企業開示の中でこの譲渡を認めた。「これは私的な譲渡であり、サウジアラムコは譲渡の当事者ではなく、いかなる契約も結んでおらず、譲渡による収益も支払っていない」

「この譲渡は会社の発行済み株式総数に影響を与えず、譲渡された株式は会社の他の普通株式と同等の順位になる」と述べ、会社の業務、戦略、配当政策、ガバナンスの枠組みには影響を与えないと付け加えた。

アラムコの時価総額は2兆ドルで、アップル、マイクロソフト、エヌビディアに次ぐ世界第4位の企業である。

木曜日のリヤド・タダウル証券取引所でのアラムコの株価は8.45ドルと小幅上昇。ブレント原油は1バレル82ドル以上で取引されている。