Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • ビジネス
  • サウジアラビア王国、石油からの脱却でなく断固とした排出量削減を支持

サウジアラビア王国、石油からの脱却でなく断固とした排出量削減を支持

Short Url:
08 Nov 2021 06:11:59 GMT9
08 Nov 2021 06:11:59 GMT9
  • アラムコは、生産能力を100万BPD向上する計画を推し進めている

サラ・グラブ、シャザ・ アルマスディー

ロンドン/リヤド:サウジアラビアが、石油と天然ガスの生産を中止しないことは確かだ。実際のところ、国営石油企業のアラムコはその最大生産能力をさらに100万バレル拡大し、1日当たり1,300万バレルに達する計画を推し進めている。

サウジのエネルギー相であるアブドルアジーズ・ビン・サルマン王子は先週、「サウジの石油に需要があることは分かっています。」と、エコノミスト誌との仮想ウェビナーで語った。

だがエネルギー相は、世界最大の石油輸出国が予想されていたよりも速く、石油から未来の技術へと転換しようとしていることをうかがわせた。

アブドルアジーズ王子は、王国がメタンガスの削減方法について、他の国々の手本になりたいと考えていることに触れた。王国は、石油とガスの生産施設での最小メタンガス排出国としての地位をノルウェイと競うことになる。

「私たちが求めているのは、排出量を抑える技術をもたらすにあたっての協力です。世界全体があらゆるセクターで、全ての温室効果ガスの排出削減に重点的に取り組む必要があります。そしてその緩和努力に、私たち全員が関与すべきなのです。」と、エネルギー相は強調した。

彼はこの問題について、いずれの利害関係者の経済収支も乱すことがないよう合意に至ることを呼びかけた。

エネルギー相は、「現地で所有され、生産可能なエネルギーを使う」よう認めることにより、排出量の削減に焦点を合わせるべきであると述べた。

王国は先月、サウジ・グリーン・イニシアティブ(SGI)を始動している。以前は二酸化炭素の排出削減目標を年間1億3,000万トンとしていたが、新しい取り組みではこの目標が2億7,800万トンへと引き上げられた。

なお王国は、2060年までにカーボンニュートラルを達成することもサウジ・グリーン・イニシアティブ・フォーラムで発表した。

アブドルアジーズ王子はサウジアラビアの目標年度に関して、カーボンニュートラルを達成するために、時間の経過とともにどのように技術が発展していくのかに王国は配慮していると述べた。

つまりエネルギー相は、未来を急発進させるような方法に賛意を示さなかった。「今日、そして明日の取り組みが重要です」と、彼は述べた。

気候変動に関する政府間パネルは、二酸化炭素の回収・貯留プロセスの幅広い応用は技術的成熟度に左右されると報告している。この報告を指して、アブドルアジーズ王子は次のように発言した:「それが、2060年を目標年とする理由です。」

だが王子は、技術の進歩に基づいて目標年度を前倒しにする可能性を排除することはなかった。「2040年までに技術が成熟すれば、」王国は目標年度を変更し、また「その日をより早く、ずっと早くに設定できることを願っています。」と彼は語った。

技術的観点を強調しながら、アブドルアジーズ王子は多くの国々が、二酸化炭素排出量ゼロの目標年を10年、20年以上先に設定しており、これらの目標を「資金調達、資金繰り、あるいは融資」などの様々な条件と結び付けていると指摘した。

特に人気
オススメ

return to top