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途上国の対外債務が620億ドル超で債務危機のリスク:世界銀行

世界銀行は、利上げと世界経済の鈍化リスクにより多くの国々に債務危機が迫っていると警告した。(Shutterstock)
世界銀行は、利上げと世界経済の鈍化リスクにより多くの国々に債務危機が迫っていると警告した。(Shutterstock)
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23 Dec 2022 05:12:36 GMT9
23 Dec 2022 05:12:36 GMT9

アラブニュース

リヤド:開発途上国の2022年の債務返済額は620億ドルを超えると予想され、債務関連リスクが高まっている。  世界銀行が最近発表したレポートが示した。

世界銀行の国際債務報告によると、低中所得国の対外債務総額は2021年末時点で9兆2000億ドルとなっている。

この数字は10年前より100%以上増加している。 

世界銀行の国際開発協会(IDA)からの借入要件を満たす最貧国は現在、輸出収入の10分の1以上を公的および公的機関保証付きの長期対外債務の返済に充てている。

また、IDA適格国の対外債務総額は10年前より200%増の1兆ドルに達したと推定されている。

世界銀行は、利上げと世界経済の鈍化リスクにより多くの国々に債務危機が迫っていると警告し、「最貧国の約60%が過剰債務に陥るリスクが高いか既に陥っている」と付け加えている。

世界銀行のデイビッド・マルパス総裁は、この報告は低中所得国が直面する債務脆弱性の劇的な高まりを示しているとしたうえで、これらの国がより持続可能な債務水準に達するようにするための緊急措置を求めた。

マルパス総裁は国際債務統計2022年報告の中で、「債務削減、より迅速な債務再編、透明性向上など、債務問題に対する包括的なアプローチが必要だ」と述べている。

「持続可能な債務水準は経済回復と貧困削減のために不可欠である」 

IDA適格国による公的および公的機関保証付きの長期対外債務の返済総額は2021年末時点で約462億ドルとなっている。

この数字は財・サービスの輸出額の10.3%、国民総所得の1.8%に相当し、2010年の3.2%と0.7%から大きく上昇している。

2022年の同返済額は35%増の620億ドル以上となると予測され、年間増加額としては過去20年間で最大規模となる。

世界銀行は昨年10月に発表した報告で、各国が新型コロナ危機に大規模な財政・金融・経済刺激策で対応する中で2020年の低所得国の債務額が12%増加し過去最高の8600億ドルを記録したことを示していた。

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