• グルグラムでインドが議長を務めたG20によるスタートアップ20サミットが今週開催された
• スタートアップ20でサウジアラビアを代表するファハド・ビン・マンスール・アール・サウード王子

サンジャイ・クマール

ニューデリー：インドで行われたスタートアップ20エンゲージメントグループサミットにて、サウジアラビアは、世界のスタートアップ・エコシステムへの年間投資1兆ドルという呼びかけを支持する初めての国となった。

スタートアップ20は、最大の経済機構G20による、11個の公式ネットワーキンググループのうちの1つである。このグループは今年インドが議長を務めたG20で発足し、加盟国での持続可能な成長のために、スタートアップ・起業家・エコシステムビルダーを支援する政策の実施を手助けするという目標がある。エンゲージメントグループは、G20全加盟国の代表から構成されている。グループで唯一中東から加盟しているサウジアラビアの代表はファハド・ビン・マンスール・アール・サウード王子で、サウジ・アントレプレナーシップ・ビジョンの理事長を務めている。

グルグラムでの2日間サミットの開始時に、スタートアップ20の議長であるChintan Vaishnav博士は公式声明を発表し、G20首脳らに対し、2030年までに各国から世界のスタートアップエコシステムへ共同で1兆ドルの出資を募ることを促した。

行動を求める声にファハド王子は初めて応じた。

「こちらの資金がもたらす影響や結果が既に見えています。投資するだけではなく、G20スタートアップのニーズに即した事業主体を構築する、能力を高めるプラットフォームになってくれると想像できます。持続可能な成長ができる、高い品質を持ち、統制の取れたスタートアップを確実なものにしてくれるでしょう」と、王子はサミットでのスピーチで述べた。

「スタートアップ20に対し、喜んでサウジアラビア王国のあらゆる門戸を開き、この好機をサウジでトップの投資家に提示し、サウジスタートアップの最高の好機を披露します。本日から着手する準備ができていますので、初めて専念する国になれたらと思います」

スタートアップ20の議長はこの発表を歓迎し、世界のイノベーションと起業家精神を育むというサウジアラビアによる不動の献身を力説した。

「1兆ドルの資金提供マイルストーンへの支持を誓約することで、サウジアラビアは追従する他国の前例となり、破壊的イノベーションエコシステムと経済的成長の推進への専念を示すのです」とVaishnav氏は言った。

ビジョン2030の下でサウジアラビアは数百万の雇用を生み出し、中小企業を奨励して、石油依存の経済を多様化させようとしているため、サウジアラビアにとって新事業への投資は重要なことだ。

「そのためにサウジアラビアは観光事業、経済、スポーツ、エンタメなどの産業に数百万ドルを投資しています」と、サウジG20代表団調査官Faheem Al-Hamid氏はアラブニュースに語った。

サウジ政府はビジョン2030の目標に沿いながら、民間セクターの成長を促し、投資を奨励する上で、相当な主導権を発揮してきた。

昨年はこれらの努力の分水嶺となった。新たなマーケットを解放し、投資方法を切り拓くための、鍵となる経済セクターの重要な改革の結果によるところが大きかった。

「スタートアップシーンを活性化させることを決めました…G20加盟国の中で、サウジアラビアによる資金提供は2022年に急増しました」とAl-Hamid氏は言う。

「サウジアラビアのスタートアップエコシステムは、前例のない方法で成長し、ビジョン2030の立ち上げ前には少数の中小企業しかなかったところから、この6年間にスタートアップの革新（的急増）を遂げました」