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菅前首相、派閥解消主張へ=11日刷新本部、議論難航も―自民

自民は10日の総務会で本部設置を決定する。(AFP)
自民は10日の総務会で本部設置を決定する。(AFP)
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09 Jan 2024 09:01:46 GMT9
09 Jan 2024 09:01:46 GMT9

自民党は9日、安倍派などによるパーティー収入裏金化事件を受け、岸田文雄首相(党総裁)を本部長とする「政治刷新本部」の初会合を11日に開く方向で調整に入った。最高顧問に就任する菅義偉前首相は国民の信頼回復には思い切った改革が不可欠だとして派閥解消を主張する意向だ。一方、党内では慎重論が強く、議論は難航が予想される。

自民は10日の総務会で本部設置を決定する。最高顧問には菅氏と麻生太郎副総裁が並んで就く。茂木敏充幹事長ら党四役を副本部長クラスに据え、首相側近の木原誠二幹事長代理を事務総長に配置。小泉進次郎元環境相、小倉将信前こども政策担当相ら若手や高橋はるみ女性局長らの起用も検討している。通常国会での政治資金規正法改正も視野に、月内にも中間取りまとめを行う方針だ。

菅氏は若手時代を除いて無派閥で政治活動を続けており、昨年12月に岸田派を離脱するまで同派会長にとどまった首相を「派閥政治を引きずっている」と批判してきた。関係者によると、今回の事件を受け、周辺に「派閥解消までいかないと国民は納得しない」と漏らしている。

昨年12月30日放送のラジオ番組で菅氏は、派閥なしで党運営は可能か問われ、「党が機能する仕組みをつくれば、派閥がなくてもできる」と語った。刷新本部では同じ無派閥の小泉氏と連携して議論をリードする可能性も取り沙汰される。

一方、党内では派閥解消に慎重な声が強い。首相自身、4日の記者会見では党によるパーティー収支の監査など、派閥存続を前提とした改革案を提唱。7日放送のNHK番組でも派閥解消の選択肢はあるか問われ、「派閥がどんな役割を果たしているのか議論を深める」と述べるにとどまった。

刷新本部に入る麻生氏、茂木氏、森山裕総務会長はいずれも派閥の領袖(りょうしゅう)で、森山氏は会見で「派閥はいい仕事もしている」と訴えている。特に党内第2派閥を率いる麻生氏は、数の力を政治力の源泉としており、党内からは「菅氏と麻生氏は水と油だ」(茂木派中堅)と対立激化を懸念する声も漏れる。

これに対し、立憲民主党の岡田克也幹事長は9日の記者会見で「派閥をどうするかは大きな論点だ。廃止も含めて議論すべきだ」と指摘した。刷新本部メンバーに派閥領袖が並ぶ見通しとなったことに触れ、「本当にきちんとした結論が出るか疑問を感じざるを得ない」とも語った。

時事通信

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