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モーリシャスで衝突の日本船、直前に航路帯から外れていたことをデータが示す

長鋪汽船が所有し、商船三井がチャーターしたMV Wakashioは7月25日にモーリシャス南東沿岸でサンゴ礁に衝突した(AFP)
長鋪汽船が所有し、商船三井がチャーターしたMV Wakashioは7月25日にモーリシャス南東沿岸でサンゴ礁に衝突した(AFP)
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21 Aug 2020 08:08:02 GMT9
21 Aug 2020 08:08:02 GMT9

東京:モーリシャス沖で座礁して手つかずの海と傷つきやすいサンゴ礁に油を流出させた日本企業所有のばら積み貨物船は、通常の航路帯から100キロ以上外れていたことが、ある海運分析会社のデータで示された。

長鋪汽船が所有し、商船三井がチャーターしたMV Wakashioは7月25日にモーリシャス南東の沿岸でサンゴ礁に衝突し、その後、油を漏出し始めた。これまでにこの船の2人の幹部乗組員が、安全な航行を危険にさらした罪で逮捕されている。

海運分析会社ウィンドワードや海運関係者によれば、この鉄鉱石運搬船は事故が起こった時、モーリシャス付近を通る往来の多い航路帯を利用していた。

データによれば、船はその航路から外れ、モーリシャスから約55海里(102km)のところをまっすぐインド洋に向かったようだ。データが示す航行の最後の2~3時間の船の航路には、モーリシャス領海を横切った後、小さく方向を変えた様子が残っている。

「非常に良くない軌道だった」と、ウィンドワードのマーケティング責任者オメル・プリモールはロイターに語った。

船が航路から外れたように見える理由は今のところはっきりしていない。最近モーリシャス近くを通った他の貨物船の追跡データは、それらの船がすべて航路帯を忠実に守っていたことを示している。

ロイターの今週の報道によれば、モーリシャス沿岸警備隊は何度も船に近づき、危険な航路であることを警告しようとしたが、船からは応答がなかったという。

ウィンドワードのデータについて質問された長鋪汽船の広報担当者は、「航路記録データは警察に提出したが、警察による捜査中のためデータについてはコメントできない」と述べた。

同社は、沿岸警備隊が船と接触しようとしたという報道についてもコメントを拒否した。船をチャーターした商船三井の広報担当者は、同社でも貨物船の航路を調査中であると述べ、それ以上のコメントは拒否した。

ある地域海運当局者は、彼が見た自動船舶識別装置(AIS)のデータはこの船がモーリシャス領海内で方向を変えたことを示していないと述べたが、AISのデータが正確ではないことが原因の可能性もあると付け加えた。

モーリシャス政府と現地海運当局は、データに関するコメントの求めに対し、これまでに返答していない。

モーリシャスは木曜、船に穴を開けて沈没させる作業を開始したと述べた。この計画は前日に発表されており、燃料油1,000トン以上を流出させた後にさらなる危険を犯すことを心配する環境保護主義者たちから警告の声が上がっていた。

科学者たちによれば、流出の影響の全体像はまだ明らかになっていないものの、今回のダメージがモーリシャスとその観光依存経済に与える影響は数十年続くという。

危険にさらされている野生生物の中には、浅瀬の砂を覆っている海草や、サンゴ礁に生息するカクレクマノミ、マングローブの林、および絶滅が危惧されている島固有種モモイロバトが含まれる。

ロイター

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