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2021年の幕開け: 延期された2020年度東京オリンピック開催の年

ファイル – 2020年12月1日のファイル写真に、オリンピックのシンボルが東京のお台場地区の平底荷船で運ばれる様子が写る。2020年度東京オリンピックの開催される年がやってくる。2021年がその年となる予定だ。9ヶ月前にオリンピックの延期が決まって以来、地元東京の運営団体とIOC は実施のタイミングを待ち続けている。彼らはパンデミックの渦中で、7月23日にオリンピックを再開する具体的方法については2021年の年明けまで待たなければならないと 語っていた。(AP写真)
ファイル – 2020年12月1日のファイル写真に、オリンピックのシンボルが東京のお台場地区の平底荷船で運ばれる様子が写る。2020年度東京オリンピックの開催される年がやってくる。2021年がその年となる予定だ。9ヶ月前にオリンピックの延期が決まって以来、地元東京の運営団体とIOC は実施のタイミングを待ち続けている。彼らはパンデミックの渦中で、7月23日にオリンピックを再開する具体的方法については2021年の年明けまで待たなければならないと 語っていた。(AP写真)
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30 Dec 2020 03:12:38 GMT9
30 Dec 2020 03:12:38 GMT9

東京:2020年度東京オリンピックの年がやってくる。2021年がその年となる予定だ。

9ヶ月前にオリンピックの延期が決まって以来、地元東京の運営団体とIOC は実施のタイミングを待ち続けている。彼らはパンデミックの渦中で、7月23日にオリンピックを再開する具体的方法については2021年の年明けまで待たなければならないと語っていた。

そしてその時がやってきた。

国際オリンピック委員会(IOC)と東京の運営団体は、2、3ヶ月のうちに具体化を開始しなければならなくなる。コロナウィルスは日本でも再び猛威をふるい始めており、世界レベルで見れば今のところ中庸の状態を保ってはいるものの、COVID-19による死者数は3千人を超えている。

変異種が日本でも検出されており、報道によると3月までワクチンは大量に出回らないという。東京に代表選手を送り出すことになる他の205カ国におけるワクチンの普及率については言うまでもない。

時間は刻々と迫っている。日本国民はオリンピック開催について、日々疑いの色を濃くしているようだ。今月1,200 人を対象とした電話での世論調査では、63%がオリンピックは延期または中止すべきだと答えている。

今月CNN とのインタビューで、マイケル・フェルプスがオリンピックの開催は疑わしいと述べた。彼は史上最も多くのメダル(金メダル23個)を獲得した選手だ。IOC は2度まで延期することはできないので、今回できなければ中止ということになると言っている。

そうなれば今度は2022年の北京冬季オリンピックと、中国による100万人以上のイスラム教徒のウイグル人抑留問題に対するボイコット運動に焦点が向けられることにな ろう。

「1万人以上の選手、ボランティア全員、コーチ全員、その他挙げればきりがないが、そうした膨大な数の人々を迎えることになる。自分としてはちょっと考えられない」とフェルプスは言う。「どんな方法で開催できるのか思いもよらないが、すべてをワクチンに託すしかない。それがすべてうまく進むことを祈るばかりだ。でも一体どうなることやら。あまりにも先の読めないことばかりだ」

質問:不確実なことばかりではあるが、一方で東京オリンピックの実施に関して確実にわかっていることは何か?

答え:確実な情報の大半は経費に関することだ。主催者側によれば、延期によってさらに28億ドルの支出が追加されるという。その大半が日本の納税者によって負担されることになる。オリンピックのための国家予算は現在154億ドルで、前回の予算の22%増しとなっている。過去数年間の政府監査によると、実際の経費は250億ドルをくだらないという。東京は2013年に主催が決定した時点では約75億ドルの経費を見込んでいたと言っている。

質問:応援客は来るだろうか?

答え:おそらく来るだろう。ただし海外からの応援客が入国を許可されるかどうかは定かではない。日本は感染者数の増加と変異種検出で、ほぼすべての外国人渡航者の入国を差し止めたばかりだ。IOCのトーマス・バッハ会長 によると、「妥当な」数の応援客がオリンピックにやって来ることを見込んでいるという。応援客がいようといまいと、IOCにとっての主な懸念はオリンピックのテレビ中継だ。放映権の販売はIOC の収入の73%を占める。観客席が空っぽでもテレビ放映には影響しない。大半のスポーツファンが今ではそうしたことに慣れっこになっているからだ。

しかし観客席が空となれば、主催者側のチケット販売収入約8億ドルが失われることになる。

質問:IOCのバッハ会長はパンデミックへの対処としてしきりに「道具箱」の話をするが、これはどういう意味か?

答え:バッハ会長は(リスク回避のために)複数の作戦を用意している。つまりバッハ会長は、IOC と地元の運営側にはウィルスに対抗するための様々な道具があると言っているのだ。今後2、3ヶ月でパンデミックの成り行きがはっきりするまでは、具体的な措置は取らないだろう。選手たちには極力遅く入国し、競技が終わったら観光せずに極力早く出国するよう通達されることは間違いない。

質問:決定最終期限はあるのか?

答え:東京オリンピックは3月下旬に延期が決まった。多方面の確実な決定が発表されるのは、その時期が妥当と思われる。聖火リレーが日本で3月25日にスタートされることになっているが、1万人のオリンピック聖火ランナーが国中を中継して走るため、それが物流上の大きな問題を呈している。聖火リレーをやめるという話も一時出たが、トヨタとコカコーラが主要スポンサーなので、すぐにその話は立ち消えとなった。

質問:オリンピックとパラリンピックの開会・閉会式は行われるか?

答え:行われる。オリンピックの開会式は通常非常に高い視聴率となり、避けるわけにいかないイベントだ。運営陣営は新たなクリエイティブチームを組んで、以前のプログラムから多くのテーマを切り貼りする必要があった。彼らによると、パンデミックの状況下ということで式典は「簡素化」されるという。興味深いのは、式典を簡素化しても追加費用がかかる。運営側によると、新たな式典のためにさらに3,500万ドル必要だという。この分がすでに式典用の予算とされている1億3千万ドルに上乗せされることになる。

質問:これらのオリンピックにおけるスポンサーの役割とは?

答え:日本の大手広告代理店電通が東京オリンピック向けに記録的な68社という国内スポンサーを用意し、スポンサーたちはすでに驚きの33億ドルという金額を国内運営予算として供出している。これは前回のオリンピックの少なくとも2倍、おそらく3倍の金額だ。スポンサー企業はその多くがパンデミックで被害を被っているが、それでも先週さらに2億ドル以上の追加供出をすることに合意した。これによってオリンピック遅延による28億ドルの経費のわずかな部分が穴埋めされることになる。経費の大半は日本の政府機関によって賄われなければならない。IOCも13億ドルの寄付をするが、残りは全て日本持ちとなる。

AP

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