法務省は21日、兵庫県加古川市で親族や隣人計7人を殺害し、殺人などの罪で死刑が確定した藤城康孝死刑囚(65)ら3人の刑を執行し、発表した。死刑執行は2019年12月以来2年ぶりで、岸田内閣では初めて。
他に執行されたのは、群馬県でパチンコ店店員2人を殺害し、強盗殺人などの罪で死刑が確定した高根沢智明(54)、小野川光紀(44)両死刑囚。藤城死刑囚は大阪拘置所で、高根沢、小野川両死刑囚は東京拘置所で執行された。
記者会見した古川禎久法相は「いずれも身勝手な理由から人命を奪うなどした極めて残忍な事件。慎重な上にも慎重な検討を加えた」と述べた上で、「世論の多数が極めて悪質、凶悪な犯罪について、死刑をやむを得ないと考えている。死刑廃止は適当ではない」と話した。今月17日、執行命令書に署名したという。
法務省によると、拘置所に収容中の確定死刑囚は107人となった。
確定判決によると、藤城死刑囚は親族らに見下されていると感じて怒りを募らせ、04年8月、加古川市の伯母宅や隣人宅に侵入し、住民ら計7人を包丁で刺殺、1人に重傷を負わせた。
高根沢、小野川両死刑囚は共謀し、03年2月、群馬県伊勢崎市のパチンコ店の店員を絞殺。同4月には同県太田市にあるパチンコ店の店員を殺害し、現金を奪うなどした。
時事通信