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谷本容疑者が死亡=大量殺人、動機解明困難に―25人犠牲の大阪ビル放火

府警は逃げられないように閉じ込めた疑いがあるとみて調べている。(AFP)
府警は逃げられないように閉じ込めた疑いがあるとみて調べている。(AFP)
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30 Dec 2021 09:12:41 GMT9
30 Dec 2021 09:12:41 GMT9

大阪市北区の雑居ビルに入るクリニックで25人が死亡した放火殺人事件で、事件に関与したと特定された職業不詳谷本盛雄容疑者(61)が30日、死亡した。防犯カメラ映像などから周到な計画と大量殺人への強い執着がうかがわれていたが、動機の解明は極めて困難になった。

谷本容疑者は顔面や両手足にやけどを負い、心肺停止状態で搬送された。蘇生したものの、重度の気道熱傷や一酸化炭素中毒で重篤な状態が続き、大阪府警は一度も聴取できていなかった。

これまでの捜査では、谷本容疑者とクリニックとの間にトラブルは確認されていない。谷本容疑者が住んでいたとされる同市西淀川区の住宅には日記もあったが、動機につながるような記載は見つかっていない。 

一方で、住宅からは、3月に徳島市で起きたライブ会場が狙われた放火事件や、36人が犠牲となった京都アニメーション放火殺人事件を報じる新聞が見つかった。「放火」「殺人」など手書きのメモも押収され、府警は遅くとも3月ごろから事件を計画していた疑いがあるとみている。

事件は17日午前10時20分ごろ発生。一部始終が映っていた防犯カメラ映像には、谷本容疑者が来院直後、出入り口のエレベーター前と非常階段の扉の前に放火し、逃げようとする人に体当たりする様子が記録されていた。

現場からは27人が心肺停止状態で搬送されたが、うち26人は診察室などがある院内奥のスペースで見つかり、ドア1枚を挟んだ出入り口に近い待合室側に谷本容疑者が1人倒れていた。府警は逃げられないように閉じ込めた疑いがあるとみて調べている。

時事通信

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