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ヨルダン外相、処理水放出に理解=林氏が会談

ヨルダンの電力部門の改革や電力の安定供給を日本が支援することでも合意した。(MOFA)
ヨルダンの電力部門の改革や電力の安定供給を日本が支援することでも合意した。(MOFA)
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04 Sep 2023 10:09:08 GMT9
04 Sep 2023 10:09:08 GMT9

アラブ・ニュース・ジャパン

アンマン:中東歴訪を開始した林芳正外務大臣は、9月3日、中東歴訪の第一弾として、ヨルダンのアイマン・サファディ副首相と会談した。

日曜日には、ヨルダン・ハシェミット王国との第4回日本・ヨルダン外相戦略対話が開催された。

両政府高官は、様々な分野での戦略的協力について話し合ったが、その第一は経済分野であった。

サファディ氏は、ヨルダンの経済・財政改革と近代化に向けた取り組みについて語った。説明の後、調印式が行われ、日本は「電力セクター改革・強靭性強化プロジェクト」のために150億円を融資し、電力安定化のために8億9700万円の無償資金協力を行う。

ヨルダン側は深い感謝の意を表明した。林大臣は、日本は経済改革や財政改革などを引き続き支援していくと述べた。また、両大臣は民間企業間の交流の増加を歓迎した。

両大臣はまた、両国の外務・防衛当局間の協力や、ヨルダンにおける自衛隊の統合についても協議した。

派遣や作戦訓練を含む防衛・安全保障分野での協力はさらに強化されている。

12月には、日本とヨルダンが共催国となる第2回グローバル難民フォーラムが開催される。両氏はフォーラムを成功させることで合意した。日本はまた、難民支援における協力強化の意向を説明した。

林大臣は、最近の福島原発からのALPS処理水の海洋放出に関するIAEAの包括的計画について述べた。

日本の外務省が月曜日に発表したところによると、サファディ大臣は、メルトダウンに見舞われた福島第一原子力発電所からのトリチウムを含む処理水の海洋放出に理解を示した。

同省によれば、サファディ氏は会談で、日本が国際基準を遵守することを確信していると述べたという。

サファディ外相は、7月に発表された国際原子力機関(IAEA)の包括的な報告書に示された評価について、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所(福島県いわき市)からの汚染水放出の安全性について林外相が説明した後、このように述べた。

処理水の放出は8月24日に始まった。処理水は海水で希釈され、放射性物質であるトリチウムの濃度を安全基準よりはるかに低くしてから太平洋に放出される。

中東情勢については、イスラエルとパレスチナの緊張が高まっていること、深刻な治安情勢が続いていることを指摘。ヨルダン首相は、悪化を防ぎ、2国家解決に基づく公正で永続的な和平合意を実現するための同国の取り組みについて説明した。

サファディ首相はまた、シリア危機解決に向けたヨルダンの努力についても語った。これに対し林大臣は、日本の立場を説明し、引き続き協力していきたいと述べた。

両大臣はロシアとウクライナ情勢について意見を交換し、林大臣は、黒海穀物イニシアティブへの参加を一方的に打ち切るなどの行動を通じて、ロシアは食料を武器として利用していると述べた。

また、情勢が急速に変化していることを指摘し、ウクライナの公正で恒久的な平和を一刻も早く実現することが重要だと付け加えた。

会談の最後には、戦略的パートナーシップに基づく両国間の協力関係の進展に向けて引き続き努力することで合意した。

林外相は9月9日までエジプト、サウジアラビア、ポーランドを訪問する。

*時事通信社

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