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イエメンの国営航空会社、フーシ派による資金規制でサヌア発唯一の路線を運休

同航空会社は、イランが支援するフーシ派を非難した。フーシ派支配下であるサヌアの銀行にある同社の資金8000万ドルを、フーシ派が差し押さえているためだ。(AFP)
同航空会社は、イランが支援するフーシ派を非難した。フーシ派支配下であるサヌアの銀行にある同社の資金8000万ドルを、フーシ派が差し押さえているためだ。(AFP)
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02 Oct 2023 12:10:59 GMT9
02 Oct 2023 12:10:59 GMT9
  • イエメン航空、サヌアからヨルダンの首都アンマンへの商業便をキャンセルへ
  • 紛争以前から、イエメンはアラブ世界における最貧国であった

カイロ:イエメンの国営航空会社は、フーシ派による資金規制に抗議するため、反政府勢力が支配する首都からの唯一の航空路線を停止したと、1日、関係者が語った。

イエメン航空は、サヌアの国際空港からヨルダンの首都アンマンへの商業便をキャンセルする。同航空は9月末現在、サヌア−アンマン間で週6便の商業・人道便を運航している。

サヌア−アンマン間の便は昨年、国連の仲介による、フーシ派と国際的に承認された政府との間の停戦の一環として再開された。停戦合意は2022年10月に期限切れとなったが、敵対する両派は全面的な戦闘の再燃につながるような措置を取ることは控えていた。

イエメンの内戦は2014年に始まり、フーシ派が首都サヌアを占領し、政府を亡命させた。

同航空会社は、イランが支援するフーシ派を非難した。フーシ派支配下であるサヌアの銀行にある同社の資金8000万ドルを、フーシ派が差し押さえているためだ。30日の声明によれば、反政府勢力は資金の70%を差し押さえ解除するという提案を拒否したという。同声明によると、同航空会社のサヌアでの売上は、収益の70%を超えているという。

この声明は、フーシ派による資金差し押さえは「違法かつ不合理な要求であり、航空会社の活動に深刻な損害をもたらした」という。

フーシ派が支配するサバ通信は、無名の情報源を引用して、この航空会社の動きを非難した。この情報筋によれば、反政府勢力はサヌアにある同航空会社の資金のうち60%の解放を申し出たという。

紛争以前から、イエメンはアラブ世界における最貧国であった。この紛争によって、戦闘員や民間人を含む15万人以上が死亡し、世界最悪の人道的災害が発生した。

フーシ派と国営航空会社の争いは、この数カ月、反体制派とサウジアラビアが和平合意に近づいていたように見える中で起こった。サウジアラビアは先月、和平交渉のためにフーシ派の代表団を受け入れ、交渉で「肯定的な結果」を得たと述べた。

しかし、サウジアラビアとフーシ派の取り組みは、フーシ派のものとされる先週の攻撃によって影を潜めた。その事件では、連合軍の一員としてサウジアラビア南部国境をパトロールしていたバーレーン兵士4人が殺害された。

一方でフーシ派は、サヌア空港で30日、「人権団体ムワタナ」の活動家4人を「法的な正当性を示すことなく」搭乗拒否した。

フーシ派当局者は、ムワタナのラディヤ・アル・ムタワケル議長と副議長、そして他の3人のメンバーを尋問した後、「上層部の命令」により彼らの渡航は禁じられていると告げたという。

反体制派のスポークスマンからのコメントは得られなかった。

ムワタナは、サヌア空港での反政府勢力によるこの搭乗拒否は、反乱軍が支配する地域とイエメンの他の地域を結ぶ陸路で起きている「一連の数々の違反行為の中のひとつの出来事にすぎない」と述べた。

アムネスティ・インターナショナルによれば、反体制派はまた、サヌアを含むフーシ派支配地域で先月、1962年のイエメンにおける共和国樹立を記念する9月26日の革命記念日を祝うために街頭に繰り出した数十人を検挙した。

「国の歴史的瞬間を記念するデモ隊が、旗を振っていたというだけで攻撃され、逮捕され、罪に問われるとは言語道断だ」とアムネスティは述べ、フーシ派に対し、拘束された人々を直ちに釈放するよう求めた。

AP

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