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イエメン、支援団体職員を拉致した4人に死刑判決

8月、イエメン・マアリブ県においてMSFの外国人職員2人が拉致された。(MSF)
8月、イエメン・マアリブ県においてMSFの外国人職員2人が拉致された。(MSF)
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05 Oct 2023 04:10:41 GMT9
05 Oct 2023 04:10:41 GMT9
  • 過去3年間、「アラビア半島のアルカイダ(AQAP)」やその他の武装組織は、イエメン全土において国際支援団体の職員を多数殺害・拉致してきた
  • イエメンの国営航空会社・イエメニアは、サヌアからアンマンへのフライトを再開すると発表した

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:イエメン南東部・ハドラマウト県の裁判所は3日、昨年、国際人道支援団体の職員を拉致したイエメン人4人に死刑判決を下した。

ハドラマウト県の首都である港湾都市、アル・ムッカラーのテロ行為と国家安全保障に関する第一審専門刑事裁判所は、モハメド・アリ・アル・ハレティ、アリ・ガレド・アル・サレヒ、アブドゥル・ラフマン・アリ・アル・サレヒ、シェハブ・アブドゥラー・アル・サレヒの4人に対し、国際人道支援団体「国境なき医師団(MSF)」の職員2人を拉致した事実を認定し、銃殺ないし斬首による死刑を命じた。

拉致に関わったとされる他の5人は無罪判決を受けた。

2022年3月、アルカイダの戦闘員と思われる武装集団が、アル・アベルとアル・カシャの間にあるハドラマウト県で、ドイツ人1人とメキシコ人1人を輸送していた車両を襲撃した。

その6ヶ月後、拉致を行ったとされる容疑者らが逮捕され、イエメンの治安部隊は組織の潜伏場所を強制捜査し、人質となっていた職員2人を解放した。

最近3年間で、イエメンに拠点を置くアラビア半島のアルカイダ(AQAP)やその他の武装集団は、イエメン各地で多くの国際慈善団体職員を殺害・拉致してきた。

MSFは今年8月、外国人職員2人がイエメン中部の都市・マアリブで拉致されたと発表した。2022年に他の職員が拉致された地点にほど近い場所だった。

MSFのイエメン支部は当時、2人の職員が拉致された状況や容疑者の身元など、拉致に関するいかなる情報もアラブニュースに話すことを拒否していた。「職員の安全な帰還に取り組んでいる最中であるため」というのがその理由だった。

7月には同国南部のタイズで、オートバイに乗った武装集団が国連世界食糧計画(WFP)の職員を殺害する事件が起こり、WFPは包囲下にある同都市での業務を一時中断し、職員の安全対策を強化した。

一方、イエメン国営の航空企業・イエメニアはサヌアからアンマンへのフライトを再開すると発表した。フーシ派が同社の銀行口座利用を制限したことに対抗し、同社唯一の商業運航を中断して数日後の決定となった。

イエメニアは、サヌアとアンマンを結ぶ、ほぼ毎日のフライトを6日に再開すると発表したが、フーシ派との対立をどう解消したかについての説明はなかった。

イエメニアは最近、フーシ派が同社に対して、フーシ派の支配する銀行からの資金の引き出しを拒否した件への抗議として、サヌア・アンマン間のフライトを一時停止すると発表していた。

フーシ派はさらに対抗し、イエメニアの航空機がサヌア国際空港から離陸することを阻止した上で、イエメニアが銀行口座から多額の資金を引き出すことを拒否したのは、汚職の懸念があるためだと主張した。

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