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地域の緊張が高まる中、ヨルダンが米国にパトリオット防空ミサイルの配備を要請

米国のパトリオット防空システムは、北方の隣国シリアにおける反乱をうけて、2013年にヨルダンに配備されていた。(AFP/資料写真)
米国のパトリオット防空システムは、北方の隣国シリアにおける反乱をうけて、2013年にヨルダンに配備されていた。(AFP/資料写真)
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30 Oct 2023 04:10:00 GMT9
30 Oct 2023 04:10:00 GMT9
  • 米国のパトリオット防空システムは、北方の隣国シリアにおける反乱をうけて、2013年にヨルダンに配備されていた
  • ヨルダンは、イスラエルによるガザへの容赦ない爆撃が、より広範な戦火にも発展する可能性への懸念をますます強めている

アンマン:米国の強固な同盟国であるヨルダンは、地域の緊張が高まり、紛争が激化する中で国境防衛を強化するために、米国政府にパトリオット防空システムの配備を要請したと、ヨルダン軍報道官が29日に述べた。

「アメリカ側に、パトリオット防空ミサイルシステムによって我が国の防衛システムの強化を支援するよう要請した」と、ヨルダン軍報道官のムスタファ・ヒヤリ准将は国営テレビに述べた。

米国のパトリオットミサイルは、北方の隣国シリアにおける反乱をうけて、2013年にヨルダンに配備されていた。ヨルダンは当時、シリアの内戦が波及して地域紛争につながることを危惧していた。

ヨルダンは、10月7日にハマスがガザからイスラエルに苛烈な襲撃を行って以来の、イスラエルによるガザへの容赦ない爆撃が、より広範な戦火にも発展する可能性への懸念をますます強めていると、当局者が述べた。

最も高度な米国の防空システムのひとつだと考えられているパトリオットは、世界中の同盟国が競って求める中で、通常は供給が不足している。

ガザの戦争におけるイスラエルの防衛強化のため、米国防総省が機器や兵器を貯蔵所からイスラエルへ輸送するのに各基地を利用しているというソーシャルメディア上での噂を、ヒヤリ氏は否定した。

しかし、米国政府が地域における軍事態勢を強化する中で、米国防総省はここ数か月の間、ヨルダンの軍事施設を利用してきたと、西側の外交官らは語った。

米国はこの数週間で、2隻の空母とその支援艦を含むかなりの海軍戦力を中東に派遣し、地域の部隊の兵員を数千人追加した。

ロイド・オースティン国防長官などのバイデン政権幹部は、中東における米軍への攻撃の大幅な激化のリスクを警告するとともに、イランがイスラエル・ハマス戦争の拡大を目論む可能性があると警鐘を鳴らしている。

ヨルダンは、国内に数百人の米国の訓練指導者を受け入れており、年間を通して米軍と広範な演習を行っている数少ない地域の同盟国のひとつだ。

ヨルダン軍は米国政府の対外軍事融資の最大の供給先のひとつであり、その額は数億ドルにのぼる。

ヨルダンは、シリアとの国境沿いにおける激化する数十億ドル規模の麻薬戦争で使用されるドローンへの対策のため、さらなる援助も求めている。ヨルダン政府は、この麻薬戦争の責任はシリア南部を支配する親イラン民兵組織にあるとしている。

「ドローンは我が国のあらゆる前線で脅威となっている」と、軍の報道官であるヒヤリ氏は述べた。

2011年のシリア内戦開始以来、米国政府は、ヨルダン政府がシリアおよびイラクからの民兵の侵入を防ぐために「国境警備プログラム」と呼ばれる精密監視システムを設置するのを支援する目的で、数億ドルを費やしてきた。

ロイター

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