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国連の食糧機関、イエメンの反政府勢力フーシ派が支配する地域の数百万人への食糧配給を停止

食糧不足が深刻化するなか、サヌアの食糧配給センターに並ぶWFP支援の対象者たち。(ロイター通信)
食糧不足が深刻化するなか、サヌアの食糧配給センターに並ぶWFP支援の対象者たち。(ロイター通信)
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06 Dec 2023 02:12:25 GMT9
06 Dec 2023 02:12:25 GMT9

国連:国連の食糧機関は火曜日、イエメンの反政府勢力フーシ派が支配する内戦で荒廃した地域での食糧配給を停止すると発表した。数百万人に影響が及ぶことになる。

世界食糧計画(WFP)は、「一時停止」の原因は資金が限られていること、さらには同機関のリソースに合わせて配給計画を縮小する件について、フーシ派との合意が得られていないことだと述べた。

WFPは声明で、「寄付者らと協議のうえ出されたこの難しい決定は、1年近くの交渉を経て下されたものだ。交渉期間中、配給対象者数を950万人から650万人に減らすという合意には至らなかった」と述べた。

国連のステファン・デュジャリック報道官は、WFPは反政府勢力支配地域への「支援が安全かつ責任ある形で行き渡る体制を確立する」試みに失敗したと述べた。

イエメンの戦争は、イランの支援を受けたフーシ派と、湾岸アラブ諸国連合の支援を受けた親政府軍との間で8年間にわたって続いている。フーシ派は2014年に山岳地帯から攻め込み、イエメン北部の大部分と首都サヌアを占領し、国際的に認められた政府にサウジアラビアへの亡命を強制した。それ以降、15万人以上が暴力によって殺害され、300万人が避難民となっている。

フーシ派が紅海で船舶を攻撃し、世界貿易にとって重要な世界で最も往来が多い航路の一つにおける交通を危険にさらしているさなかに、WFPの発表は行われた。フーシ派はパレスチナの武装勢力ハマスを支援しており、船舶への攻撃は現在進行中のイスラエルとハマスの戦争に関係している。

WFPは、フーシ派支配地域の食糧在庫は「現在、ほぼ完全に枯渇しており、たとえ即時合意があっても、サプライチェーンの混乱により食糧支援の再開には最長で4か月かかる可能性がある」と述べた。

ローマに本部を置くこの国連機関は、食糧配給の停止による影響を抑えるために、栄養補給プロジェクトや学校給食プロジェクトなどの他のプログラムは継続すると話した。また、イエメンの政府支配地域では、「最も弱い立場にある家族に重点を置きながら」通例の食糧配給を継続すると述べた。

「WFPは、人道支援部門全体が直面している困難な財政状況を乗り切ろうとしているが、世界中の活動のほぼ半分で同様の優先順位付けを行っている」と同機関は述べた。

10月末、WFPと国連食糧農業機関は、イエメンの深刻な食糧不安が2024年4月までさらに悪化する可能性があると警告した。そして、イエメンおよび他の17か所の「飢餓ホットスポット」における生活を守り、食糧へのアクセスを増やすため、緊急かつ規模を拡大した支援を呼び掛けた。

AP

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