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イエメンの怒り、フーシ派がサヌアで著名な判事を拉致

フーシ派の軍用車両3台が、サヌアのアルカー地区にあるアブドゥル・ワハブ・カトラン判事の自宅を襲撃し、判事とその子どもたちを拘束した。(提供)
フーシ派の軍用車両3台が、サヌアのアルカー地区にあるアブドゥル・ワハブ・カトラン判事の自宅を襲撃し、判事とその子どもたちを拘束した。(提供)
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04 Jan 2024 02:01:53 GMT9
04 Jan 2024 02:01:53 GMT9
  • この2件の襲撃事件は、イエメンのフーシ派支配地域における、独立活動家、ジャーナリスト、報道機関に対する一連の暴力行為の最新のものである

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー:2日、イエメンのフーシ派民兵はサヌアで、率直な言動で知られる法律活動家を拉致した。同じサヌアで前日には、裁判所の判決に疑問を呈したジャーナリストを殴打したばかりだと、同市に住む家族や活動家たちが語った。

この2件の襲撃事件は、イエメンのフーシ派支配地域における、独立活動家、ジャーナリスト、報道機関に対する一連の暴力行為の最新のものである。

仮面を着け武装したフーシ派たちを乗せた3台の軍用車両が、サヌアのアルカー地区にあるアブドゥル・ワハブ・カトラン判事の家を取り囲み、襲撃した。

カトラン判事の息子のモハメド氏はビデオの中で、武装したフーシ派がドアを破壊して家に押し入り、家具を壊し。書籍や書類を散乱させ、何時間も暴れまわったと語った。

「ドアを開ける時間もくれませんでした。手錠をかけられ、息苦しい軍用車に何時間も閉じ込められて、食べ物も水も与えられませんでした」とモハメド氏は振り返り、自分たちは最終的に解放されたが、父親は誘拐されたと付け加えた。

解放された後、モハメド氏はフーシ派が酒瓶を積んだ車両をカメラで撮影しているのを見た。ワインを飲んだとの濡れ衣を着せられるのだと思ったという。

「彼らは『見ろ!お前の父親はワインを楽しんでいる』と言ってきました。それまで見たこともないようなワインを何種類も持ってきていました」と語った。

サヌアに拠点を置く裁判官クラブは、フーシ派によるカトラン判事宅の襲撃と、判事の家族を恐怖に陥れたことを強く非難し、判事の即時釈放を求めた。

同クラブは3日、「我々は、カトラン判事の安否を深く憂慮しています。判事が現在もサヌアのフーシ派治安情報局に拘束されていることを、すべての人々に知っていただきたいと思います」と声明の中で述べた。

1日、フーシ派関係者とみられる3人が「ボイス・オブ・イエメン・ラジオ」のトップ、マジリ・アル・サマディ氏を自宅の外で襲撃し、車の窓ガラスを破壊した。

襲撃後すぐ、アル・サマディ氏は顔と膝に打撲を負った自身の写真や、窓ガラスが割られた車の写真をアップロードした。この事件は、私設放送局の開設要求を却下したことで、フーシ派配下のサヌアの裁判所をアル・サマディ氏が非難したわずか数時間後に起きた。

カトラン判事は1日の投稿で、ジャーナリストのアル・サマディ氏を攻撃したフーシ派を厳しく非難し、彼らの支配に反対したり、自らの権利を主張したりする人々を弾圧しようとしていると述べていた。

「あなたを攻撃し、あなたの権利、ラジオ、生計手段を奪い、安全と身体に2度も危害を加えた専制的で抑圧的な独裁者たちに、神の呪いが下りますように」と、カトラン判事はソーシャルネットワーキングサイト、Xに書き込み、同判事を侮辱し殺害すると脅すフーシ派の熱心な支持者たちを激怒させた。

2022年4月以来フーシ派は、支配地域で公共サービスを再開し、公務員に給与を支払うようにとの、世論の強い圧力に直面している。国連の仲介による停戦が始まり、ホデイダ港に入港した石油や物資により数十億リヤルの収入を得たためである。

フーシ派は、公的賃金要求に支持を表明した著名な活動家を弾圧して沈黙させ、教員組合の代表者を誘拐することまでした。

フーシ派は2022年1月、戦場で彼らに加わるよう民衆を煽るプロパガンダを放送しなかったとして、アル・サマディ氏の「ボイス・オブ・イエメン」を含む6つのラジオ局を閉鎖した。

アル・サマディ氏は、フーシ派がラジオ局を閉鎖し、政府賃金を支払っていないことを批判したため、8月23日に自宅の外で最初の残忍な暴行を受けている。

フーシ派は先月も、ガザの人々と連帯して歌や娯楽番組を放送することに関する同派の制限に違反したとして、サヌアの音楽ラジオ局を閉鎖した。

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